輝く青、いいことあるかも? 希少な「宝石蜂」八戸で発見
八戸市内で今月上旬、青森県が北限とされる珍しい蜂「オオセイボウ(大青蜂)」が見つかった。体全体が青や緑色に輝き、別名「宝石蜂」と呼ばれる。別種には、同じく特徴的な青色の体から「幸せを運ぶ青い蜂」と呼ばれる種類がおり、発見者らは「オオセイボウも何か幸せを運んできてくれるかも」とほほ笑む。 発見したのは、八戸市鍛治町の主婦齋藤知和さん(48)。今月5日、自宅にいたところ、「ブーン」という羽音で蜂だと思い、殺虫剤を散布した。動かなくなってから改めて確認してみると、その色鮮やかさに驚き、珍しい種類ではないか―と保管していた。 昆虫に詳しい八戸インセクト研究会の田野岡嗣典副会長によると、オオセイボウはスズバチ類やトックリバチ類などの巣に寄生する珍しい蜂で、人を刺すことはない。体長は2センチ弱。発見した個体は産卵管が飛び出ており、雌だという。 生息域は沖縄から本州。最近は温暖化の影響か、津軽地方で発見されているものの、数例にとどまっているという。田野岡さんは「出合うこと自体が珍しい。見つけた人は幸せになれるかもしれない」と笑顔。 齋藤さんも「何かと暗いニュースも多いが、珍しい蜂にほっこりした。何か良いことがあればいいな」と話していた。
八戸市内で見つかったオオセイボウのメス。青森県が北限で、数例しか記録がない=15日