Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

政治意思表明の場を求める普通の市民 ツイッターデモと「声なき声の会」が示すこと

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
47NEWS

 政府・与党が検察庁法改正案の採決へ向かっていた5月8日、ツイッターに「#検察庁法改正案に抗議します」が投稿された。それはたちまち拡大し、芸能人や著名人らの投稿も相次ぎ、1千万に及ぼうとするオンラインデモになった。  発案者は広告会社に勤める30歳の女性「笛美さん」(ニックネーム)。それまでは政治に興味のない人生を送ってきた人だという。  ■驕りを露わにした岸の言葉  これで思い出すのは60年前の安保闘争の折、「声なき声の会」を立ち上げた小林トミである。彼女も当時30歳で、初めて街頭デモに参加したのだった。  1960年6月の東京は騒然としていた。5月19日、政府が改定日米安保条約を衆議院で強行採決した。前年から続いていた反対運動が、この日を境に様相が一変する。  「岸信介内閣退陣」「国会解散」を求める声が強くなり、連日、国会や首相官邸にデモ隊が押しかけた。労働組合員や学生ら組織された集団だけでなく、多くの一般市民が加わってくる。

 それでも岸首相は記者会見で「私は『声なき声』にも耳を傾けなければならぬと思う。いまのは『声ある声』だけだ」と述べた。デモ隊以外の世論は政府を支持している。そんな驕(おご)りを露わにした言葉だった。それは、民主的手続きを平然と踏みにじって、支持率はそのうち回復するとたかを括る現政権の姿に重なる。。  6月4日は安保反対運動をリードしてきた安保改定阻止国民会議の統一行動日だった。早朝、国労(国鉄労働組合)を中心に560万人がストに参加、昼頃から夜にかけて13万人が国会周辺に押し寄せた。  千葉県柏市に住む画家の小林トミは、緊張と不安な面持ちで学者・文化人らの「安保批判の会」のデモの後ろについた。虎ノ門から国会議事堂に向かって友人と2人で歩き始める。手に持っている横幕にはこんなことが書いてある。  「総選挙をやれ!! U2機かえれ!! 誰デモ入れる声なき声の会 皆さんおはいり下さい」(U2機とはアメリカの偵察機。当時、厚木飛行場に配置、5月にソ連で撃墜されていた)。

【関連記事】

最終更新:
47NEWS