九州・中国地方で初開催 企画展「幕末土佐の天才絵師 絵金」 鳥取にちなんだ作品も登場 鳥取県鳥取市
日本海テレビ
九州・中国地方で初めて幕末土佐の天才絵師の「絵金展」が、鳥取県立博物館で11月30日から開催されます。 高知の天才絵師・絵金(えきん)。今回の企画展では、江戸から明治初期にかけて描かれた歌舞伎や浄瑠璃をテーマにした芝居絵屏風など80点が展示されています。絵金の作品は魔除けとして地元高知の「絵金祭り」で年に1度飾られ、その作品を一目見ようと毎年、国内外から2万人が訪れます。そんな絵金の魅力とはー。 アクトミュージアム 横田恵 上席学芸員 「怨念が乗り移った、怖い、グロテスクな表情、嫉妬に燃えているのと美しい歌方姫の対比を楽しんでいただけたら」 夫と歌方姫の浮気を疑い嫉妬に狂った妻の累(かさね)。怨念で髪は蛇のように、そして醜く変わった顔。一方で、美しい歌方姫。1つの物語の中に恐ろしさと美しさ、鮮やかさを持ち合わせるのが絵金の魅力です。 また、鳥取にちなんだ作品もー。 叔父を殺し、鳥取から東京に逃げてきた白井権八。懸賞金狙いの人々までも殺すその剣術にほれた長兵衛が、権八の顔を見るために提灯を照らすと、若くて端正な顔立ちの男だった。残虐な中にも提灯の明りに浮かぶ権八の美しさが、歌舞伎ファンにはたまらない名場面を描いた作品です。 また、館内には、実際に高知の「絵金祭り」で境内や参道に飾られる様子を再現し、実際に足を運んで見たくなるような雰囲気に包まれています。 アクトミュージアム 横田恵 上席学芸員 「高知では絵金の芝居屏風がすごく流行って、高知の夏祭りでは欠かせないもの。高知独特なものなので、暗いなかで浮かび上がる構図、色使いを楽しんでいただけたら」 企画展「幕末土佐の天才絵師 絵金」は、鳥取県立博物館で11月30日から来年1月13日まで開かれます。