BLACKPINK・JENNIEが語る、ひとり暮らしの決意とヒップホップの本質
「私には、まだまだ得意なことがたくさんあるんです。いままでみなさんが見てきたJENNIEは、リハーサルでした」と、JENNIEは語る。 写真ギャラリー:BLACKPINK・JENNIE 先日行われたローリングストーン誌の写真撮影の合間に、BLACKPINKの所属レーベル兼芸能事務所のYGエンターテインメント(以下、YG)のスタッフたちと仲良く腕を組んで歩くキム・ジェニの姿が数回目撃された。「彼女には、よく悩みを相談します」と、2016年のデビュー以来BLACKPINKのスタイリストを務めるパク・ミンヒ氏は話す。「とても温かい人です」。 BLACKPINKのメインラッパーのJENNIEは、韓国のソウルとニュージーランドのオークランドで幼少期を過ごした。2010年にYGに入所した彼女は、メンバーのなかではもっとも練習生歴が長い。ソロアーティストとして最初にデビューしたのも彼女で、2018年のデビューソロシングル「SOLO」は米ビルボードのWorld Digital Songsチャートの1位に輝いた。この曲のMVは、YouTubeで8億回以上再生されている。 BLACKPINKにリーダーというものは存在しないが、時折、冷静沈着なJENNIEがグループを代表して難しい質問に答える。4月某日の午後、YG本社のがらんとしたダンススタジオの一室で、親しみのこもった気さくなオーラをまとってJENNIEは座っている。メイクは控えめで、髪は染めたばかりのオレンジ色だ。このインタビューが終われば、コーチェラ・フェスティバルに参加するため飛行機に飛び乗る。だが、コーチェラの前にブランドアンバサダーを務めるアイウェアブランド・Gentle Monsterのロサンゼルスの旗艦店に立ち寄らなければならない(JENNIEはシャネルのキャンペーンモデルにも起用されている)。韓国語と英語を交えながら、ストレスマネジメントからBLACKPINKの理系脳としての役割にいたるまで、あらゆる話題について語ってくれた。 ※先月、米ローリングストーン誌6月号の表紙をBLACKPINKが飾ったことを記念して、各メンバーをフィーチャーしたデジタルカバーストーリーを数日にわたって掲載した。日本版も米独占インタビューの完全翻訳版を収録した「Rolling Stone Japan vol.19」の発売を記念し、このデジタル版のインタビューを完全翻訳し紹介していく。 ーー世間は、著名人に対して勝手なイメージをすぐに膨らませることがあります。誤解されている、と思ったことはありますか? 子どもの頃は、内気すぎるとよく言われました。明るくて、エネルギッシュな子どもではありませんでした。臆病で、「こんにちは」さえ上手く言えなかったんです。いまは、ちゃんと挨拶しないと誤解されてしまいますから、その点は克服しました。でも、練習生時代は「どうしてJENNIEはいつもイライラしているの?」という声をよく耳にしました。当時は傷つきました。怒っていたわけではありません。他人の前では気後れしてしまうんです。だから、傷つく代わりにその事実を受け止めて、次からはもっと努力するようにしました。