「DD」増加や異色コンセプトアイドル台頭……2014年女性アイドル業界振り返り
実力派アイドルの再評価
中森明菜のベストアルバムのヒットと松浦亜弥の再評価もインターネット上などで今年話題になりました。中森さんは現在活動休止中ですが、8月にベスト盤を発売。本人のプロモーション活動は特にないにもかかわらず、約25万枚のヒットを記録しました。年明けには5年半ぶりの新曲発表も報じられています。また松浦さんは、歌手のスガシカオ氏が松浦さんのカバーアルバムを絶賛したことで、各方面から歌唱力を再評価する声が相次ぎました。二人とも最近メディア露出が少ない中での再注目は根強い人気の証ともいえそうです。
“精神的支柱”が卒業のAKB
一方、5月にはAKB48の握手会でアイドル本人も含む3人のけが人が出た傷害事件も起きました。アイドルとファンが直接触れあえる握手会はAKBだけでなく、多くのグループが導入しており、最近のアイドル業界の「復権」の大きな要因になっていただけに衝撃を与えました。 岡島氏は「AKBのように金属探知機などによるチェックができるグループは少ないが、手荷物預かりや検査などはかなり強化されている。今回の事件はアイドルを特定してねらった事件ではなく、今後も握手会などのイベントは続けられるのではないか。ただアイドル自身からも何があるかわからないという気持ちは持っているという声も聞く」と話しています。 AKB48では12月のグループ結成9周年公演で、高橋みなみ総監督が卒業を発表するニュースも飛びこんできました。AKBは人気メンバーの相次ぐ卒業があったものの、ミリオンセラーを連発し、トップを走り続けていますが、「精神的支柱」ともいえる高橋さんの卒業は1年後とはいえ、2015年のアイドル市場に影響を与えそうです。
2015年の注目株は?
2015年に注目されるアイドルについて岡島氏は「東京パフォーマンスドール(TPD)」と「Dream5」を挙げています。 TPDは90年代に活躍したアイドルグループが2013年に新メンバーで復活。演劇とライブを組み合わせたイベントや、映像演出を駆使したライブが評価され始めているといいます。Dream5はNHK教育のテレビ番組「天才てれびくんMAX」の音楽コーナーから誕生したユニット。「妖怪ウォッチ」のエンディングテーマを歌うことなどで注目され、年末の紅白歌合戦にも特別枠で出場予定です。