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能登のキリコ祭り「全滅」危機 夏開催、22のうち20中止

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北國新聞社

 能登の夏を連綿と彩ってきた「キリコ祭り」が、今年は「全滅」の危機を迎えている。30日は輪島市4地区で行われる輪島大祭の中止が確定。これで七尾市以北で8月末までに開催予定だった22の祭りのうち、20が中止となった。残る祭りの関係者は望みを捨てず協議を進めるものの、3密回避の開催はハードルが高く、心意気の見せ場がない「さみしい夏」となりそうだ。

 30日、輪島市河井町の重蔵神社で総代会が開かれた。8月23、24日に行われる予定だった「重蔵神社大祭」が新型コロナウイルス感染防止を目的に中止となった。奥津比咩神社大祭(海士町)、住吉神社大祭(鳳至町)、輪島前神社大祭(輪島崎町)に続く苦渋の決断で、輪島大祭の4地区すべての祭りが中止となった。

 これにより、輪島市内の「能登のキリコ祭り」は計5カ所全てが中止。夏本番を控え、すでに観光にも影響が出ている。県内は新型コロナの「第1波収束」となったものの、「今夏の宿泊施設の予約状況は鈍い」(市観光課)という。

 「能登のキリコ祭り」は、9月以降の開催も含めば年間29カ所で行われる。県無形民俗文化財のあばれ祭(能登町)をはじめ、珠洲市無形民俗文化財「飯田燈籠山(とろやま)祭り、日本3大火祭りの能登島向田の火祭(七尾市)や七尾4大祭りの石崎奉燈祭(同)など次々と中止を決定。8月14日に行われる西海祭り(志賀町)は7月4日に開催するかどうか決める。

 少子高齢化の影響もあり、祭りの担い手が不足し、金沢や県外在住の若者が帰省し、キリコを担いでいるケースが多い。「感染リスクが高まり、危ない」と開催やむなしの声は少なくないが、「空白の1年」が継承に及ぼす負の影響を心配する意見もある。

北國新聞社