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家畜盗難被害 一体なぜ…防犯費重く 栃木県足利市

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日本農業新聞

 北関東で家畜の盗難が相次ぎ、被害を受けた栃木県の畜産農家では防犯カメラやフラッシュライト設置など警戒を強めている。新型コロナ禍による外食需要の低迷で和子牛価格が低迷する中、盗難を受けて導入した防犯カメラやサイレンなどの導入費用が新たに約200万円かかることになり、二重に打撃を受けている。  栃木県足利市では5月、交雑種(F1)や黒毛和種76頭を肥育する相沢明さん(68)が、牛舎周辺の除草用に飼っていたヤギ5頭のうち3頭を盗まれた。  「農産物が盗まれるのは近所でも聞くが、大規模な家畜の盗難は聞いたことがない。通常の販売ルートに乗せることが難しいのに一体なぜ」と相沢さんは疑問を投げ掛ける。相沢さんは、ヤギ1頭盗まれた翌日に1頭、また1週間空けて1頭を盗まれた。ヤギは牛舎にロープでつなぎ、鍵を掛けていたが、ロープごと盗まれた。相沢さんは2頭目が盗まれたときに足利署に被害届を出した。牛舎を見渡せる防犯カメラを8台取り付け、夜間はヤギを人目のつかない場所につなぎ警戒を強めていたが、結局盗まれた。  そして6月20、21日にかけて、相沢さんの牛舎に隣接する鶴田一弘さん(57)が飼う黒毛和種の子牛2頭が盗まれた。  相沢さんは、近隣住民に不審者や不審車両がいたら教えてほしいと呼び掛けていた。「3頭目が盗まれた前後で、前橋ナンバーの車に乗った若い男性が、近所の畜産農家に『この辺にヤギいませんか』と外国なまりで尋ねてきた。下見だったのだろう」と相沢さんは推測する。  鶴田さんが飼う牛は今月22、23日にも3頭盗まれた。相次ぐ被害を受けて防犯カメラの他に、出入り口を中心にフラッシュライトやサイレンなど8台を新たに取り付けることにした。既にある防犯カメラとのセットで約200万円かかる。相沢さんと同じ市の県(あがた)肥育牛組合に加入する鶴田さんは「和子牛価格が低迷して農家の経営が圧迫されている中、年1産しかしない牛をこれから育てるところの窃盗はダブルパンチ」と嘆く。

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