家族内ワンオーナーで乗り続けるケンメリ【後編】フルレストアの前に。ありのままの姿を|1973年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-X
【ハコスカとケンメリ|1973年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-X 後編】 父親が新車で購入し、それを息子が受け継いだ、ケンメリHT 2000 GT-X。 【画像9枚】各所でオリジナルを維持しつつ、細部が変更されたケンメリ。今後も乗るためにレストアすべきポイントとは オーナー親子にとって、このケンメリGT-Xは亡きお父さまそのもののクルマであり、一生安心して普段使いができるクルマにすることに意味があり、徹底した補修作業とレベルアップすることが使命との考えに至ったのだ。 ここでもう一度、この個体の見た目の注目ポイントを見ていこう。 ワンオーナーのフルノーマルとしているが、細かい部分に多少の変更点がある。 もちろんそれらは、長く乗ってきた歴史の部分といえるもの。リアバンパーの反射板は、右と左では形状が異なっている。 これは破損したのか、右側は丸み帯びた後期型用に交換されている。 そしてオプションだったスカイラインのSのマークがレンズカットされているフォグランプを装備。 さらにホイールが、5代目C210系ジャパンのオリジナル14インチアルミホイールにチェンジされている。 この個体は購入当初はディーラーで、その後は町の整備工場でメンテンナンスを受けており、この状態を保ってきたのだ。なお、グレードアップや修理している部分は、日産の純正品で固められており、自動車整備工場と良好な関係であったことがうかがえる。 クルマにはそれぞれ歴史があり、こういう細かい変更にも思い出があり、家族にとっては亡きお父さまの温もりといえるものだろう。
そんな思い出のクルマだが、オーナーが山梨県の実家にあったこのクルマに乗ると決めたのは……
そんな思い出のクルマだが、オーナーが山梨県の実家にあったこのクルマに乗ると決めたのは、3年前に父親が他界したことがきっかけ。 自分がこの個体を未来につなげようと決意したという。父親から受け継ぎ、自分の子供たちにも引き継いでいく。 オーナー自身、父親の影響からクルマ好きとなり、今ではR32スカイラインGT-Rを所有するほど。大切に乗り継いでいくことの意味に、親子のきずなの深さを感じることだろう。 そしてスカイラインをレストアするためのスペシャルショップを探し始め、滋賀県のスカイラインのレストアのスペシャリストとして知られる、ピットハウスに行き着いたという。 オーナーいわく「自分の思いをしっかり聞いてくれるし、なにしろスカイラインに関してのエキスパートということで全幅の信頼を寄せています」とのこと。 これからフルレストアの作業に入っていく予定となっているが、思い出深い個体だけに、作業の前にありのままの状態で取材させていただいたという訳なのだ。おおよそ2年の歳月をかけて作業を進めていくようで、作業を終えて生まれ変わった姿を見てみたいものだ。
Nosweb 編集部
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