自己破産した私でも110万円借りられた…生活を破綻させたネット通販5万円
新型コロナによる収入減が家計を直撃し、借金で生活を支えざるを得ない人が増えている。これまで借金とは無縁だった人まで、借金に手を出し始めているのだ。介護士の男性は、コロナ流行後に転職したもののボーナスがなくなり、一転して借金生活に陥ってしまったという。詳しい話を聞いた。
コロナ流行後に転職。ボーナスがなくなり、一転して借金生活に
「昨年4月に転職した会社で夏のボーナスが出ず、車のローンが返せなくなって『ジェイスコア』という無店舗型消費者金融サービスから110万円を借りました」 そう話すのは、障害者施設から老人ホームに転職した介護士の戸山昌平さん(仮名・45歳)だ。借金をしてまで転職した理由を聞くと、新型コロナの影響だった。 「今は両親と3人暮らしなのですが、高齢なうえに父親は認知症が進んでおり、自分から両親にうつしてコロナが重篤化すると命も危ないため、なるべく感染リスクの低い職場に移りたかったんです。転職前に勤めていた障害者施設はどうしてもマスクやアルコールなどの感染対策も甘くなりがち。感染リスクが高かったので」
「ブラックも審査が通る可能性がある」というネット記事を見つけて…
無事に転職できた戸山さん。しかし、当初は払われるはずだったボーナスが新型コロナの影響で停止されることに。 「まとまった貯金もないので、ボーナス払いに設定していた車のローン20万円がとてもじゃないけど払えなかったんです」 そんなときに目にしたのが、AI審査を使った消費者金融サービス「ジェイスコア」だったという。 「実は私、15年ほど前に一度自己破産をしているんです。過労で体調を崩して生活ができなくなってしまって。だから借り先が見つかるか不安だったのですが、『ジェイスコアはブラックも審査が通る可能性があり、金利も低め』というネット記事を見つけて。申請してみたら、わりとすぐ総額110万円を借りられました」
ストレスで散財。ギリギリの返済生活
なんとか借金で生活費を賄うも、今度はギリギリの返済生活に。 「月収は20万円ですが、車のローン支払いも含めて毎月の返済額が4万円。残りから年金暮らしの両親の分も合わせた生活費を支払ったり、さらに毎月のネット通販の買い物の支払いが5万円ほどあって月末の残金はほぼゼロです」 まさに自転車操業だが、気になるのはネット通販代の5万円。ちょっと使いすぎではなかろうか。 「実はアマゾンでアダルトDVDを買ったり、ZOZOのツケ払いで洋服を買った支払いが毎月5万円ほどあり、給料日前にはカネがなくなってしまうんです。職場でコロナ感染した利用者さんが亡くなったので絶対感染できないというプレッシャーが強く、緊張からくるストレスで散財するのかもしれません。あとは在宅中にネットを見る時間が増えたせいでつい買ってしまうんですよね」 今夏のボーナスが出れば家計は立て直せると話す戸山さん。無事に健康とお金を守れるのだろうか。 <取材・文/週刊SPA!編集部> ―[[コロナで借金]地獄ルポ]―
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