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2011年の記憶が根拠 周東盗塁王がソフトバンク優勝への近道

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西日本スポーツ

〈鷹番が見た〉

 レギュラーシーズンもあと40試合。ソフトバンクは今回の6連戦後半に2位ロッテと敵地でぶつかる。優勝争いの正念場にいるチームは連敗中だが、心強い材料が22盗塁でリーグ単独トップに立つ周東佑京内野手(24)の存在だ。14日からの週だけで5盗塁と一気に加速。ホークスから盗塁王が出れば2011年の本多現内野守備走塁コーチ以来9年ぶりとなる。いだてんの足が3年ぶりのリーグVの鍵を握りそうだ。 【写真】周東、“超メジャー級”快足披露  早くもシーズンは残り40試合となった。2位ロッテとは1・5ゲーム差。苦手の相手との直接対決はまだ12試合もあり、残り「1/3」となってもVの行方は分からない。ただ、Vへの大きな鍵の一つが「周東・盗塁王」だとみる。  周東は現在リーグトップの22盗塁。過去3度のタイトルを誇る強敵、日本ハム西川が1個差、ロッテの和田が4個差で追う激しい展開だ。21日、森ヘッドコーチは「当然打てる投手のときはスタメンで行く。ただ彼の盗塁王のタイトルをありきにしてこっちはやっているわけではない」と強調。チームの勝利、そして優勝が最優先事項なだけに、首脳陣のその言葉には当然うなずける面もある。  ただ、無責任な立場から言わせてもらえば、2011年の本多を最後にチームから出ていないこのタイトルを本気で狙うこと、狙わせることが、Vへの近道だと思う。1点差に泣いた20日の楽天戦で見たシーンで思いは強まった。同点の6回に先頭の周東が出塁。投手戦の展開を考えれば、犠打で確実に得点圏に進め、中村晃、柳田のバットに託し1点を奪いにいく選択肢も当然あった中、次打者栗原への初球で果敢にスタートを切った周東は楽々と二盗を成功させた。  そこから栗原が犠打で送り、1死三塁と絶好の勝ち越し機をつくった。結果的に無得点に終わったが、規定打席到達者でリーグ2番目に三振数の少ない中村晃の打撃技術、周東の俊足を考えれば高確率で得点を奪えていた場面だった。今後1勝の重み、1点の重みも増していく中、同じような好機をつくっていくために、周東の武器を最大限に生かさない手はない。  チームでは9年ぶりの盗塁王誕生の現実味が出てきた中、かつて西武で先発ローテの柱の一人として通算4度の2桁勝利をマークし、現在ソフトバンク球団職員を務める帆足和幸氏の言葉を思い出した。ある日の雑談で「対戦して一番嫌だった打者は誰」と聞くと「11年の川崎、本多の1、2番コンビほど嫌なもんはなかった」と返してくれた。  「必ず初回から二塁打を打たれた状況になっていた」。それが理由だ。川崎の安打から本多の犠打で走者二塁ならまだ諦めはつくが、1死後に本多を打ち取ったと思ってもボテボテの内野安打で、必ずと言っていいほど二盗を決められたという。そして3番にいたのが、この年首位打者を獲得した内川だ。計3得点で連敗した19、20日の楽天戦では1点を取ることの難しさを改めて感じさせられた。帆足氏の言葉通り、ソフトバンクとして初の日本一になった11年ほど簡単に1点が入っていた記憶はない。  川崎との「コンビ」で、その威力が増したことも間違いないが、60盗塁でタイトルを獲得した本多の足が大きく支えていたのは言うまでもない。周東は責任を背負うエースでも主力打者でもなく、まだ支配下登録2年目の若者。鼻息荒く、本多以来のタイトルを奪いにいってほしい。 (倉成孝史)

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