50歳・億り人が考える老後の「お金の使い道」 「アラフィフになるともう新しいものはいらない」、家族、社会、地元への恩返しの大切さ
とはいえ、アラフィフになると、もう新しい物はいりません。お金と同じく、物はあの世まで持っていけないのですから。アラフィフになると、むしろ物は減らすべきです。物を増やし続けると、あとに残る家族に迷惑をかけることになります。 物の後始末は自分の手ですること。よって、50歳を過ぎてコレクションを増やすなどもっての外です。死後に、大量のCD、DVD、模型(ひと昔前風にいえば、価値があるかないか不明の骨とう品)などを残したり、大型の何かを置いたままにしたりして、家族・親族に処分させ、迷惑をかけてはいけません。残していいのは資産だけです。 音楽や映像などはデジタル(データ)で持っておけば迷惑を掛けないでしょう。物にも出口戦略が必要で、これは投資と同じです。40代にもなると、どんなことにも出口戦略を意識することが必要になり、アラフィフになると出口戦略を行動に移すときです。 ここでもゴールベースで物事を考える大切さがおわかりいただけたと思います。若いうちはそこまで考えなくていいです。資産形成しながらも消費も楽しんでください。やがて、出口戦略が必要になることだけ頭の片隅にでも置いておいてください。
両親を大切にする時間に投資をしよう
現在、私は、両親(父は難病で要介護5、母は癌サバイバー)の介護・見守り・家事をしています。おいしいものを全国から取り寄せています。旬のフルーツ、ブランド黒毛和牛、スイーツなどです。美味しいと食べてくれる姿が嬉しいです。 皆さんにも、ご両親が親孝行を受け入れられるうちに親孝行されることをお勧めします。親はいつまでも元気と錯覚しがちですが、人間は誰しも老います。必ず衰退します。 あなた自身も多少は衰えを感じませんか? 10代の頃のようなみなぎるパワーはいつまでも続きません。30代半ばになると回復力が弱くなります。40代にもなると脂っこいお肉がほしくなくなります。60代、70代、80代の親はもっと衰えているということです。 つまり、親孝行するにも親が受け入れる体力・能力・気力がなくなっていくのです。 老いると、旅行するのが辛い、電車やバスに乗るのが疲れる、暑さや寒さに弱くなる、5つ星ホテルや温泉旅館よりも家が良い、外食するのも億劫、さらには咀嚼や嚥下の力が衰えてくると自宅でも美味しいものが食べられなくなる。私は父のその姿を目の当たりにしてきました。 あなたはきっと仕事が忙しいでしょう。家事や育児も忙しいでしょう。ですが、もっと親孝行しておけばよかったと後悔のないようにしてください。時間は意外と、いえ確実に早く過ぎます。