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「大関がケツから落ちるのは恥ずかしいぞ?」辛口の武蔵丸が見た“正代の大関昇進”と“翔猿の実力”

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 正代が初優勝したね。おめでとう! 1月場所、7月場所と優勝争いに絡んで、そのいい流れが変わっていなかった。今場所の相撲を見ていて「怖いよ~、この存在は。波に乗って、流れも良すぎるヒトだよ~」と思っていたの。前に出て踏み込みもいいし、勢いがあった。怖いくらいに爆発してたね。でも、優勝が決まる千秋楽の一番は、さすがに緊張していたのか動きが硬かった。相手は新入幕でいきなり優勝争いするほどに元気で、話題を集めていた翔猿、攻め込まれるも逆転の突き落としでの勝利だった。お互いにいい相撲だったな。 【写真】中学時代の正代、十両時代の翔猿などこの記事の写真を見る  翔猿は、まわしを取ったら勝てないし、押し切れる力がない。正面から行ったら今の正代には勝てないよ。もっと横に動いていたら勝てたかもしれないんだよね。翔猿は、組まずに動き回って何をするかわからないまま、自分の流れを作っちゃう。いなしたり横に押したりなど、相手のバランスをうまく崩して前に出るのがいい。ただ、来場所以降も見てみないと、本当の実力はわからないとも言えるかな。

「もう一場所見てもいいのでは?」と思っていたけれど……

 正代の大関昇進が決まり、僕としては「もう一場所見てもいいのでは?」と思っていたけれど、ここ数場所の安定感が評価された結果だと聞いた。14日目に大関の朝乃山を押し倒し、ひっくり返した一番が大きかったとも思うんだよね。  思えば、かつて稀勢の里が昇進して以来、大関の地位での優勝が、なかなか難しかったりする。高安や栃ノ心などは大関として優勝できないまま陥落してしまったしね……。正代には、今場所のような攻める気持ちを忘れないように、新大関として頑張ってもらいたい。

「いい見本を見せんかい!」

 朝乃山は、正代戦では叩き付けられてケツをついて背中から落ちていた。千秋楽の貴景勝戦も土俵下までひっくり返っていたけれど、負け方がよくないんだ。もちろん負けるのはしょうがないんだけれど、大関がケツから落ちるのは恥ずかしいぞ? 見てるこっちもショックなんだよ……。  よく、「今場所は勉強の場所ですね」なんて周りは言うけれど、僕はこの”勉強の場所”という言葉が好きじゃないんだ。本場所の土俵で勉強なんて、お客様に申し訳ないよ。特に朝乃山は大関だし、「いい見本を見せんかい!」と思うの。優勝経験もあって、それだけのものを持っているんだから自分の相撲を取り切るだけなんだよ。昨年5月場所で優勝した、一番良かった時の相撲が取れていなかったな。立ち合いから左前みつをパカーン! と取って右を差す得意の形になれてないんだ。外からガバッ! と上手を取るから体が開いてしまい、腰の位置も高くなる。当たったあとに腰が反っちゃっているんだよな。この形のままじゃ今後、勝てないよ?   今場所は、隆の勝や若隆景など、若手の活躍も気持ちよかったね。隆の勝は、僕がまだ今の部屋を持つ前の、先代武蔵川(元横綱三重ノ海)部屋によく出稽古に来ていたんだ。当時は、三段目くらいだったかな? 関取だった舛ノ山ら5、6人と一緒にうちの部屋に来て、その頃からいいものを持っていたんだよ。押し相撲に徹していて、迷いがない。これを磨いていけば、大関昇進も時間の問題だと思っているんだ。今場所も朝乃山や御嶽海、照ノ富士に勝っている。すごく楽しみな存在なんだよな。

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