世界のロイヤルレディがまとった「麗しのウエディング・ベール」【前編】
花嫁を邪悪なものから守るという意味が込められ、その起源は古代ギリシャ・ローマ時代までさかのぼるウエディング・ベール。デザインはもちろん、長さや付ける位置、ヘアやドレスとの相性など、ドレス姿の鍵を握る重要なアイテムのひとつです。 【写真】ピンクドレスをまとったおしゃれロイヤルレディたち 今回は世界のロイヤルたちがまとったアイコニックなベールスタイルを前編・後編とわけてご紹介していきます。
グレース・ケリー/モナコ
アカデミー衣装デザイン賞受賞歴もあるデザイナー、ヘレン・ローズが手がけたグレース公妃のウエディング・ドレス。レースや数千ものパールがあしらわれた82mにも及ぶベールのフロント部分は、世界的な映画スターだった彼女の顔がよく見えるように、極薄のレースが配されました。伝統的なティアラではなく、ジュリエットキャップのヘッドピースを合わせたのも画期的でした。
ダイアナ元妃/イギリス
ロイヤル・ウエディング史上、最も長い140mのベールをまとったダイアナ元妃。イギリス王室御用達の刺しゅうブランド、ハンド&ロックの職人がたった一人で手がけたというベールには、煌めく光の粒のような1万個ものマイクロパールがあしらわれています。'80年代らしいゴージャスなドレスとともに世界中を魅了しました。
カロリーヌ公女/モナコ
繊細なレースとベルスリーブが目をひくクリスチャン・ディオールが手がけたドレスが愛らしいカロリーヌ公女。ミディアム丈のシンプルなベールとともに両サイドにあしらったのは、白い花の髪飾り。'70年代風のフォークロアな花嫁姿は今でも新鮮です。
キャサリン皇太子妃/イギリス
キャサリン皇太子妃がまとったのは、顔を覆うブラッシャーが付いたシルクチュールのベール。縁に施されたバラ、アザミ、スイセン、シャムロックの繊細な手刺しゅうは、イギリスを構成するそれぞれの国を表現。刺しゅうの縁取りで少し重みがあるため、風を受けてふんわりと膨らむのがフォトジェニックです。
シャルレーヌ公妃/モナコ
ロイヤルのウエディング史にミニマリズムをもたらしたシャルレーヌ公妃。ジョルジオ アルマーニのドレスは、元競泳のオリンピック選手である妃の健康美を引き立てるオフショルダーのスレンダードレス。20mにも及ぶロングベールもシンプルなものでした。