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元湘南監督の曺貴裁氏が流通経済大で再出発。選手も「すぐに変わった」と感銘を受ける、その指導力とは?

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SOCCER DIGEST Web

肩書はコーチだが、オン・ザ・ピッチはすべて曺氏に委ねられている

 今季、最も注目すべき大学サッカーのチームはどこか? こう問われたら筆者は「流通経済大」と即答する。 【PHOTO】2020・21年J1入団内定!“即戦力クラス”の大学生プレーヤーたち  多くのプロ選手を輩出したこの名門は昨年、関東2部から初昇格した2003年以降(2004年が関東1部の最初のシーズン)初の降格を喫してしまった。しかし、昨年から主軸を担っていた選手が現在も残っており、タレント力は随一だ。  加えて、注目せざるを得ない要素がもうひとつある。昨年、8年間指揮を取っていた湘南をパワハラ問題で退任した曺貴裁氏が、今季より流経大のコーチとして再出発をしているのだ。 「予算が潤沢ではない湘南をあれだけのチームにした。間違いなく優秀な指導者ですし、日本サッカー界の宝。こういう問題になってしまったけど、それでスポイルしてはいけない。この問題を一度受け入れたうえで、またトップの舞台に戻っていく道を整えなければいけません」中野雄二監督は招聘の経緯をこう語る。そして、こう続けた。 「これまでの流経に足りなかったものをもたらしてくれる」  曺氏本人も中野監督のラブコールに答え、本格的にチームの指導が始まった。肩書きはコーチだが、オン・ザ・ピッチの部分は全て曺氏に委ねられている。結論からいうと、攻守において変化が見られた。攻撃で言えば来季浦和内定の伊藤敦樹を中心とした最終ラインからのビルドアップや、幅を使ってボールを動かし、縦に入れ込む形。立ち位置へのこだわりも強くなった。そして何よりも、守備と走力だ。 「守備が一番変わったと思います。薄っぺらい守備ではなく、攻撃のための分厚い守備になった。曺さんの指導は選手として表現も整理しやすく、ピッチでそれを出せたら自信を持つ。曺さんが来てからすぐに変わりました」  全日本大学選抜に名を連ね、すでに複数のJクラブから関心を持たれているMFの菊地泰智はチームの変化をそう語った。  素早い切り替え、球際で闘う姿勢、前線からの連動したプレス。湘南で見せたスタイルが、今の流経大にも落とし込まれている。菊地の言葉どおり、この意識はチームへ速やかに浸透した。結果にも表われている。2月から3月にかけて行なわれた早稲田、中央、立正、明治という1部チームとの練習試合は全勝。そして、“本番”である関東大学リーグ2部でも開幕2連勝と好スタートを切った。

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