大阪・松井市長2020年度予算案発表会見全文(4)「基本的に吉村市政の継承」
夢洲の基盤整備が今後、大阪に果たす役割は?
━━夢洲の基盤整備で大枠の話なんですけど、今回も引き続き75億円計上ということで、これまで夢洲というのはなかなか開発計画も頓挫して有効な使い道が見いだせなかった中、市として夢洲の基盤整備が今後、大阪に果たす役割ですとか意義について教えていただきたいと思います。 松井:これは西の拠点ですよ、成長のための、あの夢洲は。まだIR決まってませんけど万博の経済効果は2兆円と言われてるし、万博にとって新しい産業の柱、そういうものを打ち立てたいと考えていますし。今まではもう夢洲については負の遺産と。オリンピック招致の失敗の産物として、もう見向きもしなかったと。できるだけ忘れてる方が中之島にいる人たちは楽だったわけですけれども、我々は作ってしまったものだから、正面から負の遺産を資産に作り替えようとこれまで取り組み、万博・IRの実現化が見えてきたということですから、今まで新たなインフラ投資というものは抑えられてきた分、これをインフラを投資して、まさに負の遺産を有効な資産に作り替えて、市民のみなさんに還元をしていきたいと思っています。
万博会場建設費など財政に与える影響抑えるための工夫は
━━万博で言うと会場建設費として9900万円出されると思うんですけれども、市長もおっしゃったように今後予算の上振れというのも予想されますが、市として財政に与える影響について、なるべく抑えるためにどのような工夫をされていきたいと思われますか。 松井:まず協会には協会の会場整備の担当には、大阪市から技術屋を派遣してます。現場での直接事業部隊と、これはいま高橋副市長のところが、これからの工事の進め方等々の計画の中心のトップは高橋副市長がやるわけですから、高橋副市長と現地の市の技術屋と連絡を密にとりながら、無駄な、無駄というより安易なそういうインフラ整備予算組みをしないように、そこは徹底的に厳しめに見積もりながら会場整備計画費が青天井的にねかさあげされるようなことにならないようにやっていきたいと、こう思ってます。 ━━インフラ整備のうち総事業費963億円で、そのうち将来的にはIR事業者に202億円くらい負担してもらう方針を立てられていると思うんですけども、仮にの話で恐縮なんですが、もし今回公募で最終的に1社しか来なかった場合、例えば交渉面で足元を見られて、この202億円を出したくないとかですね、そういうようなこともある程度予想はされると思うんですけども、こうした条件を交代させるというのはありえるんでしょうか。 松井:これはいまRFPやってるんですけど、RFCの時からね我々とすればIR事業者のみなさんと真摯に向き合い、我々側もね地主として上から目線でIR事業者の方を見えてきたわけじゃなくて、僕ずっと言ってるんですけどウインウインの関係で大阪の成長を担う、そして彼らもそこにビジネスチャンスがあるという形の中で、紳士的に協議を続けてきたわけです。今回、まだ何社になるか確定してないですけど、例えば1社だからといってね急にこう上からくるような形が出ればね、これは信頼関係が崩れますよ。そういう形でこれまでの培ってきた関係を横に置いて、足元を見るような上から目線で対応されるような事業者なら、逆にこちらからそういう事業者とは組めないという話になるでしょう。我々は別にこちら側だけがプラスとか考えているわけじゃなくて、これから一緒に長い間パートナーとしてやっていく相手を見つけたいわけですから。最初からの約束をいきなり条件的に有利になったら足元をみて上から出てくると、こういうところと長いお付き合いはできないんじゃないですかね。結婚もそうですよね。決まったら急に今まで付き合ってる時とまったく違うような横柄な態度、男女どちらかがとってまったく違うじゃないということになったら、長年一緒に連れ添うことはできません。 ━━仮に1社になった場合、その事業者が交渉面であまりにもめちゃくちゃなことを言ってきた場合は、6月の決定が遅れても再公募する可能性もあると? 松井:そりゃあもう、これだけ誠意をもって、だから今まで僕は事業者のみなさんも誠意をもって対応してくれたと思ってますよ。RFC、RFP。それが何か急にね、足元を見て強気になれば、約束を違えるみたいになればね、これはもう見直すのは当然です。