世界を旅するカレー店5選。都心で異国情緒を味わおう!
異国情緒漂うスパイスの香りはトラベル禁断症状の特効薬! 気軽なグルメ旅とはいかない今だけれど、街には現地の味さながらの多種多様なカレー店がひしめき合っている。 東京を中心に200店以上を食べ歩いたカレーマニアが、世界5カ国のバラエティー豊かな絶品カレー店をピックアップ。
おしゃれなインテリアの中で楽しむ本格ネパール料理「オールドネパール」。
通常のカレー店とは一線を画す、驚くほどハイセンスな店内で提供されるのは、本格派ネパール料理。ディナーはコース料理のみだが、ランチタイムにはネパールの定食ダルバートが味わえる。ダルは豆のスープ、バートは白飯のことで、日本のみそ汁とご飯のような組み合わせだ。その2つに、セレクト可能なカレー1、2種類と、例えば、ジャガイモとナスのタルカリ、青菜のサーグ、キャベツのアチャールなど多彩な副菜が加わって、見目麗しいワンプレートに。
特筆すべきは6種類もの豆をブレンドしたダルスープ。驚くほど滑らかでコクがあり、心まで温まる滋味深いスープだ。動物性のだしも使わず、スパイスをさまざまに組み合わせて、あとは塩で味付けするだけ。ネパールを愛する本田遼シェフがこだわりぬいた料理は、自然豊かなその国の水や空気を感じさせる。
カラダの中から整えるヘルシーなスリランカ料理「セレンディッブ」。
コロナ禍真っ只中の2020年にオープンした「セレンディッブ」。「人を元気にする店を作りたかった」とは、シェフの奥様でサービス担当の金澤恵美さん。もともと抗がん剤を開発する製薬会社に勤めるビジネスウーマンだったが、病気を未然に防ぐ方法はないかと考えるようになり、アーユルヴェーダに出合った。会社を辞め、インドやスリランカでアーユルヴェーダを学び、現地で出会った夫のラヒル・タラカさんと結婚後に店をオープン。
タラカさんのレシピの基本にあるのは懐かしい母の味に加えて、甘味、酸味、塩味、辛味、苦味、渋味の六味を摂るとよいとするアーユルヴェーダの教えだ。「スリランカプレート」には、つぼ草のサンボル、かぼちゃのカレー、ブロッコリーのマッルンなど、とにかく野菜が盛りだくさん。小麦粉を使わず、油も少なめのカレーは、どれも軽やかだ。