【50代からの腸活】腸のぜん動運動を促してすっきり!3つの快便体操
便秘気味な人は腸のぜん動運動がうまくいっていない可能性が大。ぜん動運動は、意思とは関係なく起こるので、物理的な刺激を与えることも必要だ。簡単な3つの運動で腸を動かして快適なお通じを! 日本消化器病学会専門医の川本徹さんに詳しく教えてもらった。
起きたら布団の中でこのポーズ
朝起きた直後、布団の上でしばらくうつ伏せになり、次にあお向けになり、背中や腹部を温める。たったこれだけでぜん動運動が高まる。 「うつ伏せになると、腸が通常よりも圧迫されて、一時的にぜん動運動が制限されます。そこからあお向けになると、腸への圧力が解除されて、ぜん動運動に勢いが増します。さらに腹部をマッサージして温めることで、副交感神経が優位になり腸がリラックス。『のの字』を描くようにして、腸の動きをサポートすると、より効果的です」(川本先生)
<1> うつ伏せの状態を10分ほどキープする。その間、背中をさすったり、脇腹をつまむようにマッサージして、背中を温める。
<2> あお向けになり、「のの字」を描くようにマッサージしながら、腹部を温める。
いつでもどこでもねじり体操
普段の生活の中では、腹部を伸ばしたりねじったりする動作は少ないもの。 「ぜん動運動を促進させるには、適度な物理的な刺激も有効です。おすすめはねじりのポーズです」 床に座り、両方のお尻が浮かないようにして、上体だけを左右にねじり、ゆっくりと深呼吸をする。ほかに、立った状態で、親指が背中側になるように両手をウエストに当て、上体を左右にねじるのもOK。腹部への気持ちよい刺激は腸を動かす手助けになる。
<1> 床に座り、右脚を伸ばす。左の膝を曲げて、右脚の外側に足を置く。
<2> 右腕で左膝を押さえて、上体を左側にねじる。このとき左右のお尻が床から浮かないように注意。次に左の膝を胸に引き寄せて、3~5回ゆっくり深呼吸をする。上体を前向きに戻し、脚を入れ替えて、反対側も同様に行う。これを数回繰り返す。
骨盤底筋を積極的に鍛える
排便には、それを支える筋肉の力が必要だ。 「骨盤にある腸や子宮などをハンモックのように支えている骨盤底筋群をはじめ、太ももの内側の内転筋、腹部の腹横筋、お尻の大臀筋と中臀筋が弱ってくると、便をきちんと出しきることができません。特に、骨盤底筋は肛門を開け閉めする筋肉も含まれているので、ここの強化は必須です」 それにはお尻上げのポーズがおすすめ。あお向けになり、両膝を曲げて、腹部とお尻を上げるエクササイズ。呼吸とともに行うのがポイントだ。