新しい試みが続々、長崎・五島列島の福江島、半泊で過ごす癒やしの休日。
海岸から坂をのぼった先に見えてくるこの店は、半泊湾から汲み上げた海水を薪でじっくりと炊き上げ、天日干しにした塩が買えるカフェ。〈コッテージ・スモーキィ〉という宿泊施設の運営も行う。ほのかな甘みも感じる塩は、新月に作った新月塩(50g 300円)など数種あり、塩むすびやステーキ、天ぷらなどのつけ塩にもおすすめ。 ●長崎県五島市戸岐町1224 TEL.0959・73・0383 営業時間:10時~17時 不定休
世界を旅する建築家・中村好文さんが、廃校になった小学校を全面改修して再生。 玉砂利の海岸は中村さんがかつて訪れたフランスのコート・ダジュール地方を思い出させ、フランスやイタリアの修道院からインスピレーションを得て建築された。 もとは教室だった空間を分割して作った個室は、偶然にも世界的建築家・コルビュジエ晩年の傑作といわれる、フランスのリヨン郊外のラ・トゥーレット修道院の僧坊と同サイズ。 「足を踏み入れた瞬間、自然に自分の心と向き合えるような場所を」としつらえられた非日常的な空間は、まさに思索する人のためのもの。スマートフォンの電波も届きづらい半泊集落で、都会の喧騒から離れ、来し方行く末に思いをめぐらせたい。
●長崎県五島市戸岐町1180 TEL.0959・73・0220 シングルルーム6室、ツインルーム1室の一棟貸切。 5万4000円~。キッチン付き。Wi-Fi完備。
撮影・黒川ひろみ 文・長谷川未緒
『クロワッサン』1116号より
クロワッサン オンライン