染物店が手がけた何度でも使えるラップ! お直し文化がヒントに
コロカルニュース
■岩手県一関市〈京屋染物店〉の新ライン〈en・nichi〉から発売 プラスチック製の袋は使わないようにしているけど、ラップを使うのはやめられない……と思うことはありませんか? 【写真で見る】使い方もいろいろ。ポップな柄にも注目を 今日はそんな方へ、自然由来の材料でできた〈en・nichi〉の「MITSUROU WRAP(ミツロウラップ)」をご紹介します。 こちらは、ミツバチの巣から採れる「蜜蝋」を使ったラップ。 オーガニックコットン生地を染め上げ、天然の蜜蝋・樹脂・オイルを染み込ませています。洗って何度でも使え、使用後は土に還るので、有害物質を排出しないというのもうれしい。 使い方は普通のラップと同じように、包んで端をおさえるだけ。 手の温度によって蜜蝋が柔らかくなり、どんな形にもフィット。蜜蝋には抗菌・保湿効果があるので、衛生面も安心です。また、適度な通気性があるので、食品を自然な状態で保存できるのだそう。 飲みかけの飲みものに蓋をしたり、パンやおにぎり、野菜を包んだりと、いろんな使い方ができます。 en・nichiは、岩手県一関市に100年続く〈京屋染物店〉の新ライン。染め物屋から始まった会社だから、MITSUROU WRAPも職人さんが一枚一枚丁寧に染色しています。 同社の工場は、染色プロセスにおいて、世界的な繊維製品の安全証明「エコテックス スタンダード 100」のベビー用品にも使用できる最も厳しい「製品クラス」の認証を取得。精錬の工程で蛍光剤を使わない「無蛍光晒」にもこだわっています。 生地はGOTS認証を取得したオーガニックコットン手拭生地を使用。生地になるまでのプロセスに課される厳しい審査基準をクリアしています。 生地に染み込ませている素材は、岩手県内の養蜂場から取り寄せた上質な蜜蝋と食品にも使われる樹脂、オーガニックホホバオイル。徹底して安全なものにこだわっています。 京屋染物店の創業は1918(大正7)年。デザインから染め、縫製までを一貫して行える、全国でも数少ない染工場です。メインに生産しているのは、お祭りや伝統芸能の衣装。特別な日の衣装づくりを通して、地域に根ざした行事を支えてきました。 そんな同社が大切にしているのが、どの製品も、ひとつひとつ手作業でつくること。そして、愛着をもって長く使えるものをつくること。 東北地方には、昔から刺し子や裂き織り、ボロなど、ものを大切にする文化がありましたが、en・nichiでは、ほつれてしまったり、破れてしまった服を無料で修繕する「永久修繕」サービスというものも用意しているそうです。 MITSUROU WRAPは、そんな同社ならではのプロダクト。「使い捨てのものがあふれている時代に、丁寧につくられた道具を、時にはお直ししながら永く使い、その先にある豊かな暮らしのお手伝いができたら」という思いが込められています。 MITSUROU WRAPは、en・nichiのオンラインショップにて発売中です。気になった方は、ぜひチェックを。 information 〈en・nichi〉のMITSUROU WRAP メーカー:京屋染物店 住所:岩手県一関市大手町7-28 writer profile Yu Miyakoshi 宮越裕生 みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。 【コロカルニュース】とは? 全国各地の時事ネタから面白情報まで。コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。