NASA小惑星探査機のカプセルが着陸! OSIRIS-REx地球帰還速報
アメリカ航空宇宙局(NASA)の小惑星探査ミッション「OSIRIS-REx(オシリス・レックス、オサイリス・レックス)」の探査機は2023年9月24日に地球へ接近し、小惑星「101955 Bennu(ベンヌ、ベヌー)」で採取されたサンプルを収めた回収カプセルが大気圏へ再突入して帰還する予定です。 「OSIRIS-REx」のサンプル採取時の映像 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ」「はやぶさ2」に続き、世界で3例目の小惑星サンプルリターンミッションとなったOSIRIS-RExのカプセル地球帰還について、最新情報を随時お伝えします。
■2023年9月25日0時45分更新:回収チームがカプセルに到達、回収作業スタート
着陸から30分弱の時点で回収チームがOSIRIS-RExのカプセルに到達し、回収作業が始まりました。NASAによると、カプセルはユタ試験訓練場に一時的に設けられたクリーンルームまでヘリコプターで運ばれ、サンプルを保護するための窒素ガス充填など初期段階の処理や分解が行われます。その後はNASAジョンソン宇宙センターまで空輸され、サンプルの初期記載・保管や世界各国の研究者への配分などが行われる予定です。
■2023年9月25日0時5分更新:回収カプセルが着陸、地球帰還
日本時間2023年9月24日23時52分、小惑星Bennuのサンプルを収めたOSIRIS-RExの回収カプセルが、米国ユタ州のユタ試験訓練場に着陸しました。小惑星からのサンプルリターンは米国初、世界では日本の小惑星探査機「はやぶさ」「はやぶさ2」に続き3例目となります。
■2023年9月24日23時30分更新:回収チームが出発、着陸区域外で待機へ
日本時間2023年9月24日23時頃までに、OSIRIS-RExミッションおよび米軍のチームがヘリコプター4機と支援車両2台で出発し、回収カプセルが着陸する区域のすぐ外側で待機に入りました。サンプルが地球の環境に汚染されることを防ぐために迅速に回収するのが目的ですが、回収計画ではカプセルを発見するまでに40時間を要することが想定されています。 NASAによると、OSIRIS-RExの回収カプセルは大型トラックのタイヤほどの大きさがあるものの、降下する様子を肉眼で確認するには小さすぎることに加えて、ユタ試験訓練場内の58km×14kmという広い区域のどこかに着陸します。カプセルに位置を知らせる機能は搭載されていないため、大気圏再突入時に加熱されたカプセルが放つ赤外線を捉えて捜索することになるということです。