食べてにっこり、県産ラ・フランス使ったコンフィチュール 米沢の工房、芸工大生と開発
果物加工品製造・販売の「旬果工房喜~yoshi~」(米沢市、国井喜幸代表)は東北芸術工科大(山形市)の学生と連携し、県産ラ・フランスを使ったコンフィチュール「laughture(ラフチュール)」を共同開発し、7日に発売した。来年の「やまがたフルーツ150周年」に向けた産学連携の商品開発第1弾。国井代表や学生は「山形の果物を全国にPRしたい」と意気込む。 コンセプトは「食べたら思わず笑みがあふれるコンフィチュール」。長谷部農園(南陽市)のラ・フランスを使用し、素材そのものの味わいを楽しめる「プレーン」、スパイスが効き肉料理と相性抜群の「カルダモン」、華やかな辛みが広がる「ピンクペッパー」の3種類を開発した。 南陽市の旅館「松島館」で料理長を務める国井さんは、昨年10月の台風でラ・フランス畑が被災した農家の支援を目的に、規格外品などを活用したコンフィチュールの製造を始め、若者の視点を取り入れようと同大に連携を打診した。食をテーマとした課外活動を行う同大の「東北フードラボ」の学生30人が加わり、商品コンセプト立案やラベルデザインを担当した。
山形市の「nakamura KITCHENs(ナカムラキッチンズ)」で同日に発表会を開き、国井代表が「地元農家の果物を活用し、地域を盛り上げたい」と述べた。同大デザイン工学部企画構想学科2年の照井心晴(こはる)さん(19)は、パンやヨーグルトと合わせて食べるのがお勧めとし、「ギフトなどで手に取ってもらえるよう、県内外に広めたい」と話した。 いずれも90ミリリットル入りで千円。同工房のECサイトで取り扱う。来年1月7日までクラウドファンディングサイト「レディーフォー」で支援を募っている。問い合わせは国井代表090(1377)5882。