《新型コロナ》営業時短要請を7市町解除 群馬県が23日に 伊勢崎、大泉は1日まで延長
新型コロナウイルス感染拡大防止に向け、群馬県は19日、対策本部会議を開き、9市町の酒類を提供する飲食店などに要請中の営業時間短縮について、前橋、高崎など7市町は23日に解除する一方、感染の高止まり傾向が続く伊勢崎市、大泉町は3月1日まで1週間延長すると決めた。独自指針に基づく警戒度は9市町とも4を維持する。残る26市町村は23日から3に引き下げ、不要不急の外出自粛要請などを解除する。
伊勢崎、大泉の両市町については18日まで直近1週間の新規感染者数(10万人当たり)が県内で唯一、基準となる2人を超えており、要請延長が不可欠と判断した。山本一太知事は19日の会見で、両市町に多い外国人住民への情報伝達が難しい点を一因に挙げ、働き掛けを強化する方針を示した。
要請対象は接待を伴う飲食店と酒類を提供する飲食店、カラオケ店。午後8時~午前5時の営業自粛(酒類の提供は午後7時まで)を求める。全期間を通じて応じた店に支払う協力金は「県の財源もぎりぎりの状況」(山本知事)とし、1店舗当たり14万円と現在の半分に引き下げる。関連費用を盛り込んだ本年度一般会計補正予算案を22日の県議会本会議に提出する。
要請を解除するのは前橋、高崎、桐生、太田、館林、みどり、邑楽の7市町。警戒度4を維持した理由について山本知事は「これまで感染者が多かったことは事実で、今後も急増への十分な注意が必要」と説明した。
一方、警戒度を3に引き下げる26市町村については、飲食業界支援の「Go To イート」の発行済み食事券の利用自粛要請も解除する。これに伴い一時停止中の新規発券を3月1日から県内全域で再開する。
昨年12月に始まった時短要請が長期化する中、山本知事は今月22日までを解除に向けた「勝負の2週間」として対策に取り組んできた。会見では1月中旬のピーク時に67.5%に達した県全体の病床稼働率が20%台に減少したことなどを強調し、「感染の第3波のピークを乗り切ることができた」と分析した。