AIを使ったアニメ、アニメイトGが2025年春に公開 “95%以上”のカットでAI活用も「あくまで補助ツール」
アニメイト傘下でアニメや書籍の製作を手掛けるフロンティアワークス(東京都豊島区)などは12月13日、AIを活用して製作したアニメ「ツインズひなひま」を2025年春ごろに公開すると発表した。クリエイターの負担軽減を目指し、本編の95%以上のカットでAIを「補助ツール」として活用した。 【画像を見る】制作にAIを活用する様子(1/3)【全5枚】 創作の現場がAIにどう向き合うか検討した実験的プロジェクト。コンテの絵からセル素材を生成し、写真をアニメの背景に変換、3Dモデルを手書きの質感にレタッチするなどツールとしてAIを活用した。一方、最終段階ではクリエイターの手で加筆修正をしてクオリティーを担保する。 またキービジュアルの作成では、背景は撮影した写真をAIでアニメ風に変換し、美術スタッフの手で修正したという。キャラクターとロゴはイラスト制作ソフトを使い、クリエイターが全て手書きしたとしている。 フロンティアワークスは、アニメ制作の現場では膨大な作業によって人材不足や労働時間の増加が起きていると指摘。負担を軽減するため、AIを補助的に活用するという。 「今回の『ツインズひなひま』のアニメプロジェクトが皮切りとなることで、アニメ業界が直面する制作者不足の解消、生産性向上による労働環境の改善、そしてクリエイターの待遇改善という問題の解決に貢献したいと考えている」「AI技術の活用により、アニメ制作の未来をより明るく、持続可能なものにする」(フロンティアワークス) 今回のプロジェクトには、フロンティアワークスの他、AIを活用したアニメ制作事業などを手掛けるKaKa Creation(東京都目黒区)が参加している。 ツインズひなひまは、KaKa Creation(東京都目黒区)が展開するバーチャルTikToker。都内の高校に通う双子の女子高生という設定でダンス動画などを投稿している。姉が白毛のひまり(妃莉)で、妹が赤髪のひなな(陽奈奈)。
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