「覚醒剤は否定する。でも…」槇原敬之の逮捕に、石丸元章が涙した理由
『世界に一つだけの花』『どんなときも。』『もう恋なんてしない』…。数々の名曲を生み出してきた歌手の槇原敬之容疑者(50)が、覚醒剤取締法違反容疑(所持)で逮捕された。 『スピード』『アフター・スピード』で自身のドラッグ体験を赤裸々につづったジャーナリスト・作家の石丸元章さん(54)は「覚醒剤は否定する。でも、マッキーの人生は肯定する」と語る。その真意とは。【BuzzFeed Japan / 神庭亮介】
「裏切られた」とは思わない
――槇原容疑者の逮捕、どう受け止めましたか。 泣きました。泣くでしょう。何でこうなっちゃったんだろうと。だってマッキーは星だから。 同世代の星であり、ドラッグ経験のある人間からすれば、それを克服した星でもある。推測でしかありませんが、いろいろと大変だったのかな、つらかったんだろうなと思ってしまいますね。 ファンだけど「裏切られた」なんて思わない。「裏切られた」という人たちは、一体何を信じていたんだろう? 人間って哀しいものじゃないですか。いかんともしがたい人間の哀しい姿が、ドラッグを媒介して見えてくる部分はありますね。
名曲の価値は変わらない
――ピエール瀧さんの時もそうでしたが、薬物事件があると過去の作品が回収されたり、配信停止になったりしますね。 大反対です。逮捕されたからといって、『彼女の恋人』や『君に会いに行く』といった名曲の価値は何も毀損されない。 マッキーの声は本物だし、その輝きはまったく曇らないと思います。 ――槇原容疑者は2018年4月、マンション内で約0.083グラムの覚醒剤を所持した疑いがあると報じられています。 覚醒剤を注射で打つ場合、1回あたりの使用量は0.03グラムか、多くて0.04グラム程度です。注射であれば、2~3回分ということになります。 「あぶり」の場合は使う量がもっと多いので、1回分にもならないのでは。 最近、カップ麺の容器に覚醒剤を隠してアメリカから密輸したとされる事件がありました。 覚醒剤というと中国や北朝鮮をイメージする人も多いですが、いまは世界的に人気が出ている。化学薬品なので、どこでもつくれてしまうんです。