関電が金品受領で再び会見(全文3)お菓子か何かと思ったら、その下に金貨
内部から不正の指摘は届かなかったのか
TBSテレビ:TBSの『報道特集』の金平と申しますが、今までのご説明をお聞きしますと、あたかも森山氏という特異なキャラクターを持った人によって関西電力が被害を被ったかのような、そのような印象を非常に受けるんですけれども、1つは、御社は68年の歴史を持っておられますけれども、自浄能力をまったく欠いているんじゃないかというような声がたくさん出ているということを背景にお聞きするんですけれども、関西電力の内部から今回の不正を指摘する声が岩根社長のもとにこれまで届いていたということはなかったんでしょうか。 岩根:大変申し訳ございませんが、この手のお話につきまして、こういう全貌については私まったく知りません。森山さんというお名前は聞いたことがございましたが、具体的にこのようなことをされてるということについては存じ上げておりませんでした。 TBSテレビ:そうしますと金沢国税局の税務調査以前にはまったくこのことは知らなかったということですか。 岩根:私自身、一度森山さんと会っておりますので、その際に、先ほど申し上げましたような金貨をいただいてございます。就任のお祝いということでいただきましたので、お菓子か何かと思ってたら、その下に金貨が入っていたわけでございまして、非常にびっくりして原子力事業本部の人間に聞きますと、なかなかすぐに返すのは苦労しておりまして、返せるタイミングで一緒に返すというふうに申しましたので、よろしくお願いしたいということで会社の金庫に保管したんですが、そのときには、そういう人間が数人おるのかなということで思っておりましたが、やはりそのときに全貌を把握できなかったということについては誠に申し訳なく思ってございます。
預かりという項目で書かれている理由は?
TBSテレビ:別添1のこの金品の受領一覧というのを見ますと、現金とか、あるいは商品券とか金貨とか小判とか、いろいろ出てますけれども、ここの項目の書き方が預かりというふうになってますけれども、これはつまり初めから受領というようなことではなくて、預かりというような項目で書かれている理由はいったいなんなんでしょうか。返したからですか。 岩根:いえ。少なくともヒアリングをする限り、この受け渡されたものについて自ら費消するつもりはなく、必ずどっかで返したいというのが、この全員の気持ちでありましたが、返す努力もしましたがなかなか、いろいろ恫喝もされて返せないという状況の中で、貸金庫を借りたりとか、自宅に保管したりとかいうのもございましたが、自分の私有物とは別の形で保管しながら返す努力をやって、実質的に20人のうちほとんどの人間はやはり自主的に返す行為ということをやって返しておりますので、自らこれを取得するという意図はなかったというふうに思います。 TBSテレビ:その返還の、ここに返還したというふうになるんですけれども、時期というのが問題で、これは金沢の国税局の税務調査が始まる以前なんですか、以降なんですか。例えばここで非常に多額の現金を受け取っておられる原子力事業本部長と副本部長の方ですね。現金が4100万円とか7831万というような非常に突出した金品を受け取っておられるんですが、その方々が返却した時期っていうのは金沢の国税の税務調査が始まる前なんですか、あとなんですか。 岩根:まず参考1の一番下の欄に返却分というのがございます。その中に29年末までと30年以降と書いてございます。この29年末までという金額換算の合計の1億2450万円、これが金沢の査察が入る前に返したものでございます。その後もいろいろ接触を続けながら、平成30年以降というふうに書いてございますが、これはいろいろ接触を試みている中で吉田開発に査察が入るという話も聞き、森山氏のところへ行って受け取っていただけるということで、その際に残っているものを相当まとめてお返ししているというのが、この30年以降のものでございます。