Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

蔵元が語る「一白水成」誕生秘話も!オンライン日本酒講座「SAKE(日本酒)x NOMY(学)」レポート

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
ウォーカープラス

蔵元から直接学べる日本酒のオンラインテイスティングイベント「SAKE(日本酒)x NOMY(学)」の第7回が、6月13日(土)に開催。秋田県の福禄寿酒造の渡邉康衛さんを招いたセミナーの模様をお届けする。 【写真】蔵元自慢の日本酒とともに味わいや酒造りについて話を聞ける 「SAKE(日本酒)×NOMY(学)」は、毎回異なる日本酒の蔵元をゲストに招いた、オンラインテイスティングイベント。参加者には事前に蔵元自慢の日本酒が届けられ、オンラインミーティングアプリ「Zoom」を通して蔵元が語る味わいの特長やおすすめのペアリング、蔵や銘柄のストーリーに耳を傾けながら、その味や香りを実際に楽しめるというものだ。 福禄寿酒造は、1688年創業の秋田でも歴史ある酒蔵のひとつ。昔ながらの「福禄寿」に加え、近年新たに看板銘柄としての地位を確立した「一白水成(いっぱくすいせい)」は全国で人気を博している。 今回のセミナーチケットは、手元に送られる日本酒の数に応じて3種類に分かれており、3種類の日本酒が届くチケットでは、純米大吟醸、秋田県五城目町酒米研究会産の酒米を使用した「premium」、熊本県産の酒米「神力」仕込みとそれぞれ個性の異なる「一白水成」計3種類が届けられた。 セミナーは参加者それぞれが日本酒をテイスティングしながら、渡邉氏の酒造りのこだわりや味や香りの特長についての話に耳を傾ける形で進行。その中で、300年以上の歴史を持つ福禄寿酒造の中で、約10年前に新たな看板銘柄として生まれた一白水成の誕生秘話も語られた。 「大学を出てうちの蔵に戻った当時は、作る酒の9割以上は普通酒やカップ酒。業界人との利き酒でも自分の蔵の酒を恥ずかしくて出せなかったんです。おいしい酒を造ろうと品評会で金賞を取れるような酒を目指して作り始めましたが、なかなかうまくいかない。そんな中、東京の酒店・小山商店の社長と話す機会があり、『次の酒造りでいい酒を作ったら全て買う。ただし、一升瓶で3000円以内』という条件を出されて、『山田錦を精米歩合50%まで磨いて純米吟醸を作ろう』と思い生まれたのが一白水成。我々にとって出品酒のつもりで作っていたので、できる酒の量が非常に少ないかわりに、やわらかできれいな酒が造れる袋吊りで搾るという贅沢な酒造りをしたんです」(渡邉さん) 今では品評会の常連銘柄となった一白水成の意外な歴史とともに、作り手の視点から料理とのおすすめペアリングも教えてくれた。 「一白水成の純米大吟醸は単体でも飲めます!と言いたいですが(笑)、合わせるならイクラの握りであったり、豆腐の上にイクラを載せたり、イクラを使った料理と合うのではないかと思います。イクラと酒の香りがマッチングするのでおすすめかなと。また、うちの蔵は仕込水に中硬水を使っていて、非常にミネラル感があると作り手としても思っています。ですので、『premium』ならホタテのカルパッチョ、『神力』ならカキのアヒージョといった貝料理の旨味との相性がいいと思います」(渡邉さん) また、参加者から「今日のお酒と地元の食を合わせるとしたらどのようなペアリングになりますか?」と質問され、「秋田と言えばきりたんぽ鍋ですが、五城目周辺では餅を棒状ではなく丸めた『だまこ鍋』として食べます。比内地鶏のがらで出しただまこ鍋のスープは、『premium』と合わせたらおいしいんじゃないかと思います。『神力』には、いぶりがっこチーズと合わせても面白いかもしれません」と、ご当地の作り手だからこその回答を返すなど、質疑応答も活発に行われた。 セミナーの終盤、新型コロナウイルス収束後の展望を訊かれ、渡邉さんは「うちの蔵の出荷も4月は半分以下に下がりまして、この数カ月はやはり影響が出ています。ただ、そこであらためて多くの飲食店さんで飲まれていることを実感できたという点ではいい機会だったとも思っています。今後、どういう方向に進んでいくかはそれぞれの蔵の考えがあると思いますが、うちはこれまで飲食店にお世話になった分、恩返ししていかなければなりませんし、一般の方々が日本酒に接する機会を作ることも、これからも考えていかなければと思います」とその思いを明かした。 こだわりの日本酒を味わいながら、作り手の生の言葉を聞くことができた90分のセミナー。6月20日は「雨後の月」の相原酒造と 「賀茂金秀」の金光酒造の蔵元を招いた初の対談形式となるvol.9と、「田中六五」の白糸酒造がゲストのvol.10がそれぞれ開催されるので、日本酒の奥深さをもっと知りたいという人はぜひ参加してみてはいかがだろうか。

【関連記事】