わずか4カ月、約200台を生産しただけで幕を閉じたR|1973年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-R Vol.3
1973年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-R Vol.3 わずか4カ月、約200台を生産しただけで幕を閉じた日産スカイラインHT 2000GT-R C110。 キャブレターをウエーバー45DCOEに変更し、キャブ仕様では珍しいインダクションボックスを装備したS20型エンジンなど【写真7枚】 そのため、当時からケンメリGT‐Rの希少価値は高く、中古車市場にもほとんど流通することはなかったようだ。そんな貴重なKPGC110のオーナーが舟越鉄太郎さんだ。 今から1983年ごろ、当時30歳だった舟越さんはPGC10(4ドア)のオーナーだったが、KPGC10(2ドア)に乗り換えようと探していたところ、偶然、KPGC110の売り物に出合った。当然、当初の予算はオーバーしてしまうが、貴重なKPGC110を購入できるチャンスなどあまりないと思い、購入を決意。 以来、ボディや下回りのレストア、エンジンOHをはじめ、足回り、ブレーキなどは、サーキット走行を楽しめるようにチューンナップを施してきた。 オーナーは、GT-Rのオーナーズクラブである「GT-R O.C」に所属する。そのためグリルには「GT-R O.C」と「FISCO CLUB」のカーバッジを取り付けているが、実は装着位置が左右逆だとか。GT-R O.Cの会報には正しい装着位置が記載されており、写真の位置では左右逆なのだという。グリル塗装時に間違えて組み付けられてしまったそうだ。 右リアのピラーバッジには、「R」の文字が刻まれている。左側はフューエルリッドで、鍵でロックを解除して開ける仕組みとなっている。中の給油口キャップは、狭くて意外と回しづらい。 「ハコスカ」と並び、「ケンメリ」の愛称で人気の高いC110スカイライン。現在のGT‐Rに受け継がれる伝統を築き上げ、一大ブームを巻き起こした日産が誇る名車なのだ。 73年式日産スカイラインHT 2000GT-R(KPGC110)主要諸元 ●全長4460mm ●全幅1695mm ●全高1380mm ●ホイールベース2610mm ●トレッド前/後1395mm/1375mm ●最低地上高165mm ●室内長1790mm ●室内幅1340mm ●室内高1125mm ●車両重量1145kg ●乗車定員5名 ●最高速度200km/h ●登坂能力tanθ0.46 ●最小回転半径5.2m ●エンジン型式S20型 ●エンジン種類水冷直列6気筒DOHC ●総排気量1989cc ●ボア×ストローク82.0×62.8mm ●圧縮比9.5:1 ●最高出力160ps/7000rpm ●最大トルク18.0㎏-m/5600rpm ●変速比1速2.906/2速1.902/3速1.308/4速1.000/5速0.864/後退3.382 ●最終減速比4.444 ●燃料タンク容量55L ●ステアリング形式ボールナット ●サスペンション前/後ストラット/セミトレーリングアーム ●ブレーキ前後ともディスク ●タイヤ前後とも175HR14 ●発売当時価格163万円
Nosweb 編集部