林官房長官「国際社会との連携不可欠」政府が拉致問題シンポ開催
北朝鮮による拉致問題の解決に向けた政府主催のシンポジウムが14日、東京都内で開かれた。拉致問題担当相の林芳正官房長官は来年1月に米国でトランプ政権が誕生することを念頭に「国際社会との連携が不可欠だ。米国を始めとする国際社会への働きかけを引き続き推進していきたい」と述べた。 横田めぐみさんの弟で拉致被害者家族会代表の横田拓也さんは、石破茂首相が総裁選で掲げた東京と平壌の連絡事務所の開設について「北朝鮮当局が狙う時間稼ぎや幕引きに加担することになる。日本政府がだまされることがあってはならない」と改めて懸念を表明。めぐみさんの母・早紀江さんは「どうしてこんなに大変な問題が長い年月、解決しないのか。何とか早く(被害者の帰国を)実現させてほしい」と訴えた。 拉致問題をめぐっては、石破首相が11日の衆院予算委員会で「トップ同士の会談は必要だ。それでないと動かないこともある」と述べ、金正恩(キムジョンウン)総書記との日朝首脳会談に意欲を示した。(森岡航平)
朝日新聞社