名古屋MFマテウス強引突破で決勝アシスト「自分の特長は短いスペースでドリブル狙うこと」
◇4日 J1第20節 浦和0-1名古屋(埼玉スタジアム) 名古屋グランパスは4日、浦和戦に1―0で勝利した。後半にMFマテウス(26)の左クロスをFW金崎夢生(31)が頭で合わせた。敵地での勝利は5戦ぶり。無失点で飾ったのも8戦ぶりで、チームは4位に浮上した。 ◇ ◇ ◇ 両軍の選手が荒々しく体を、闘志をぶつけ合ったつばぜり合い。形勢がどちらに傾いてもおかしくない中、グランパスに大きく流れをたぐり寄せる1点は、マテウスの思い切りよく、かつ強引な突破から生まれた。 均衡が破れたのは後半9分。左サイドでパスを受けたマテウスは一気に加速し、狭いスペースのドリブル突破を図った。相手MFを引き離すと、さらにMFのもう1人を抜き去ってペナルティーエリア内に進入し、ふわりと浮かせた球を供給。金崎の決勝点を呼び込むアシストだった。 この場面、マテウスの頭には一瞬、MF稲垣にパスする選択肢がよぎっていた。それでも「自分の特長は短いスペースでドリブルを狙うこと。『勝負してみよう』と。思った通りにボールを運ぶことができて、最後はアシストできてすごく幸せ」と笑みを浮かべた。 カップ戦も含め、ここまで全24試合出場。中2~3日の連戦をこなし、9月30日の神戸戦(ノエスタ)でも足首を心配するそぶりを見せていた。だがマテウスは「自分にとってコンディションは悪くないよ」。この日も90分間、両サイドを駆け回った。 激しい接触の応酬のたび、9300人超の浦和サポーターのため息が起きた埼玉スタジアム。そんな難しい敵地で白星をもぎ取り、アウェー戦未勝利を「4」で止めた。マテウスは「難しい浦和戦で、大きな勝ち点3を獲得した。攻撃も守備もチーム全体としていいパフォーマンスができた」と胸を張った。苦手を1つ克服したチームは、中5日の次戦で約1カ月半ぶりの連勝を射止めにいく。
中日スポーツ