要介護認定を受けた夫94歳、妻92歳の老夫婦。金銭管理を代行する長女夫婦による「経済的虐待」の実態とは。対処法を介護のプロが解説
◆お金のことで家族が揉めないために 親のお金を管理する子がギャンブル好きであったり、借金がある場合は親のお金を使い込んでしまう可能性も考えられます。子の適性を見極め、必要ならばこうした支援事業を利用すると良いでしょう。 一方、真面目に親のお金を管理しているのに、兄弟からお金の使い道を疑われてしまうケースもあります。 「どうせ分からないからって、少し多めに引き出しているんじゃないか。」とか、「内緒で小遣いもらってるんじゃないか?」などと、心ないことを言われてしまうこともあるようなのです。 個人的には、仮に介護をしてくれる子に親が小遣いをあげたとしても、それがそんなに悪いことか?と筆者は思いますし、金銭感覚に問題がない親のお金の使い方を干渉してくるのは、親のお金を「自分のお金」とどこかで思っている証拠なので、良いことではありません。 とはいえ、大切な親子間・兄弟間だからこそ、お金で揉めるのを避けたいですね。こんな時は第三者を入れることで解決できることも多いため、ぜひ紹介したサービス(日常生活自立支援事業)などをご活用し、無用なトラブルを避けましょう。 ※本稿は、『介護のプロだけが知っている! 介護でもらえる「お金」と「保障」がすらすらわかるノート』(実務教育出版)の一部を再編集したものです。
河北美紀
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