新型コロナのワクチン接種 副反応は? 予防への期待は? 米国在住の感染症専門医に聞いた
新型コロナウイルス感染拡大防止の強力な切り札として期待されているワクチン。日本でもファイザー社のワクチンが2月14日に特例承認され、今週半ばからまずは医療者への接種が始まる。mRNAワクチンという新しい技術を使ったワクチンで、副反応への不安も囁かれるが、一足先に接種した医療者は実際どんな体験をしたのだろうか?テキサス州立大学ヒューストン校感染症科助教授として普段、新型コロナウイルスに感染した重症患者を診ている感染症専門医、兒子(にご)真之さん(41)にお話を聞いた。【BuzzFeed Japan Medical/岩永直子】
ーーご自身も新型コロナ患者の診療に携わってらっしゃるのですね。どのような仕事をしているのですか? 感染症の専門家として、昨年3月にヒューストンで1例目が出てから、入院、外来で新型コロナウイルスに感染した患者さんを継続的に診ています。患者が重症化した時や、別の診療科の医師が専門的な診療を求めた時に診ています。 また、病院の中でどのように感染管理をするか、コロナウイルスの患者さんが来た時に他の人にうつさないようにするにはどういう対策を取るか、小さなクラスター(集団感染)が院内で起きた時に、どう対応するかも担当しています。 CDC(米国疾病管理予防センター)が最初の頃は、ほぼ毎日情報を更新していたので、新しい情報を受けて私達の病院ではどのような対応を取るかにも関わっています。 最近ではワクチン接種も始まりましたので、病院の会議で、感染症科の担当者としてそれぞれのワクチン情報について意見を伝える立場になっています。 ーー今はどれぐらいの患者を診ているのでしょう? テキサスメディカルセンターという世界でもトップを争う規模の医療群と、無保険者の人に医療を提供する病院があります。センターの週の平均値で1番多い時は1日350人を超える患者を診ていました。今は少し落ち着いて250人ぐらいです。