【阪神】考えられない軽率な守備 好調時こそひとつのプレーを丁寧に…掛布雅之氏の指摘
◆JERAセ・リーグ ヤクルト5―3阪神(8日・神宮) 佐藤輝の軽率な守備は優勝争いの大事な試合で考えられないプレーだった。3回1死の長岡の三塁への小飛球。グラブに収める前に打球から目を切り、閉じたところに球が来て落球した。結果、2死一、二塁の沢井の3ランにつながった。 「簡単な打球は丁寧に。難しい打球は雑に」。私が教わった守備の鉄則だ。イージーだったからこそ丁寧に捕らないといけなかった。右手を添えて捕れと言っているわけではない。腕の力が抜けて捕りやすいシングルキャッチ自体は悪くない。甘く見て、球から目を切ったのがいけなかった。 2試合連続で勝利に導く本塁打を放ったバットでも取り返せず、4打数無安打の2三振に終わった。今季両リーグ断トツの23失策。これまでもチームの敗因となる守備のミスを犯して、打撃まで不調に陥る悪循環があった。野球というのは好調なときほど、ひとつひとつのプレーを丁寧にしなければいけない。 デーゲームで巨人と広島が先に負けていただけに、6連勝で首位まで1・5ゲーム差となれば連覇の可能性はがぜん高まっていた。4チームに優勝の目がある中、阪神はDeNA、広島、ヤクルトと続く甲子園7連戦の山場を迎える。佐藤輝もチームも切り替えて臨むしかない。(掛布 雅之)
報知新聞社