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「男の薄毛」最新医学で解決できること、できないこと

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プレジデントオンライン

■男性ホルモンの変化で毛髪が“早期退職”  秋は抜け毛の季節。夏の紫外線で皮膚にダメージを受けると、顔にしわができやすくなり、頭皮の抜け毛も起きやすくなる。通常、成人男性の抜け毛は1日に約100本程度だが、この時期は倍以上抜ける人もいるという。 【この記事の画像を見る】  薄毛に悩む男性の約8割は「男性型脱毛症(AGA)」といわれ、全国に1200万人以上と推定されている。AGAは主に男性ホルモンの影響を受けて発症するが、中には他の病気が潜んでいる可能性も。  日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」の作成に携わり、脱毛研究・治療の第一人者として知られる米元皮膚科医院の齊藤典充医師はこう話す。  「数日続いて抜けたくらいで大騒ぎする必要はありません。しかし明らかに薄くなってきたと感じたら、本当にAGAなのか診断を受けましょう。円形脱毛症や粃糠(ひこう)性脱毛のように、見た目は似ていても治療薬が異なるものもありますし、甲状腺など内臓の病気が潜んでいる可能性もあります」  シャンプーや整髪剤が頭皮に合わず、皮がむけているのをフケだと思い込み、合わないものを使い続けた結果、頭皮が傷んで毛が抜けることもあるとか。

■AGAと診断されたらどのような治療法があるのか  それでは医師にAGAと診断されたらどのような治療法があるのか。延べ50万人のAGA治療実績があるDクリニック東京院長の小林一広医師に治療薬を聞いた。  「国内で発毛効果が承認されている唯一の薬が、ミノキシジル。商品名『スカルプD メディカルミノキ5』(外用発毛剤)などとして親しまれています」  実は医学的に、髪の毛がどれくらい伸びたら「発毛した」と認定するかという明らかな定義はない。そのためミノキシジルに発毛が認められたといっても、患者が求める“フサフサなイメージ”とはほど遠いケースもある。  「私は、ミノキシジルの外用剤より、内服薬であるフィナステリドやデュタステリドのほうが発毛効果が高いと感じています。ミノキシジルの外用剤、内服薬のフィナステリドやデュタステリドなどを単剤ではなく、その人に合わせて組み合わせて使うと、約8割の人に何らかの反応がみられます」(小林医師) ■服薬の有無によって「5年後」に大きな差がつく  フィナステリドはもともと前立腺肥大の治療薬として認可され、日本では2005年にAGA治療薬として発売された。日本で行われた治験ではフィナステリドを毎日12カ月間服用した群で脱毛量の減少が明らかであった。  「“現状をキープする薬”と考えるといい」と齊藤医師は言う。  「すごく薄くなった人が元に戻るわけではありませんが、服薬した場合としないのとでは5年後に大きな差がつきます。抜け毛の進行が止まるというのも、十分な薬の効果です」  ここでなぜ薄毛になるのか、というメカニズムを考えてみよう。髪の毛は成長期(4~6年)→退行期(2~3週間)→休止期・脱毛(3カ月)を経て再び成長期に戻るというサイクルを繰り返す。休止期になると毛根の深さが浅くなり、新しい髪の毛に押し出されるようにして髪の毛は抜け落ちていく。  「通常なら『4~6年の成長期』がAGAによって短くなると、毛髪が十分に成長する時間的な余裕がなくなり、毛根も太く深くならないうちに休止期に入り、抜け落ちてしまいます。例えるなら、“定年退職”ではなく“早期退職”。リストラで職を追われるようなものですね。成長が不十分で萎縮した毛根から新たに生えてくる毛は、さらに細く柔らかく短い軟毛に。毛根はみるみる萎縮し、軟毛化が進む悪循環に陥ります」(小林医師)  進行すると、休止期から成長期に移行しない、あるいは新しい毛を生やさなくなる毛根が増え、結果的に軟毛の本数さえも減ってしまうという。

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