30年ぶりの『ドラクエⅢ』に心を躍らせる〈退職金1,500万円〉〈貯金2,300万円〉65歳定年退職サラリーマン、「さあ、冒険に出よう!」とテンション爆上げの3日後、軽い絶望感を覚えた「まさかの理由」
定年を迎え仕事を辞めたら、どのように過ごそうと考えているでしょうか? 趣味の世界にどっぷり浸かる……そんなことを考えている人もいるでしょう。どうやら、趣味の世界にどっぷり浸かることのできる人は、ある意味、幸せかもしれません。 ▼【早見表】サラリーマンの退職金額(勤続年数別・企業規模別)…大企業で20年だと800万円、30年で1,600万円
定年退職、家族からプレゼントされたゲーム機とゲームソフト
――定年退職祝いにと、息子がプレゼントしてくれた 嬉しそうに話す井上哲也さん(仮名・60歳)。人気ゲームのリメイク『ドラゴンクエスト · ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』を、ゲーム機とともにプレゼントしてくれたといいます。 井上さんとしては、30年以上ぶりの『ドラクエ3』。最初にプレイしたのは、ファミリーコンピューターで発売された翌年で、長男が誕生したタイミング。仕事も忙しく、とてもゲームをしている暇はなかったといいます。しかし「すごく話題になっていたから気になっていて。ゲーム機も持っていなかったのですが、一緒に購入したところドはまりしました」と、当時を懐かしく振り返ります。 寝る間も惜しんでプレイした、当時の哲也さん。コツコツとプレイして、クリアするまで3ヵ月くらいかかったとか。 ――クリアしたときは、すごい高揚感と充実感で、『冒険が終わった……』という寂しさもありました ゲームの面白さを感じた井上さんでしたが、「あまり子どもにゲームをやらせたくない」という妻の要望でゲーム機は押入れの奥へ。その後、井上さんがゲームに興じることはなかったといいます。 あれから30年余り。井上さんの勤める会社では65歳が定年年齢。継続雇用で、形式的には上限なしで働き続けることができます。定年を前に、働き続けるか、それとも仕事を辞めるか、考えていたところ、『ドラクエ3』のリメイク版が発売されることを知ったといいます。 ――懐かしい! はまったんだよ、これ。またやりたいなぁ そう、テンション高めに言っていたのを、家族が聞いていました。そこで今回のプレゼントにつながったというわけです。 そもそも65歳の定年とともに退職を決意したのは、老後の生活の見通しが立ったため。退職金は1,800万円。妻がコツコツ進めてくれた貯金は2,300万円ほどになります。年金は夫婦で月24万円ほどで、手取りにすると20万円ほど。住宅ローンは完済済みで、大きな懸念もありませんでした。「これ以上、働かなくても大丈夫」という自信を持って、定年退職することに決めました。
【関連記事】
- ▼「退職金2,800万円」「貯金4,000万円」60歳定年退職のサラリーマン夫、花束を抱えて家路…自宅で待っていた妻の「衝撃のひと言」に戦慄
- ▼〈退職金計3,200万円〉の60代夫婦、定年祝いに〈豪華クルーズ旅行〉を楽しんでいたが…悠々自適な老後が「70代夫婦との出会い」で一変、「老後破産」に怯えるようになったワケ
- ▼愚かでした…「退職金3,000万円」60歳の定年サラリーマン、銀行の特別待遇に意気揚々。初めて投資に挑戦も「わずか25日」で大後悔のワケ
- ▼「年金月35万円・貯金6,000万円」の60代夫婦、海外旅行に韓国ドラマ…趣味三昧の老後が終焉。きっかけは「ひとり娘のまさかのひと言」
- ▼「ジジイ、はよせえ!」怒声を浴びながら時給1,200円でアルバイト…現役時代は年収1,200万円の67歳元勝ち組が“年金月20万円”で全然足りない、切実な理由【FPの助言】