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V字回復ホテル、次はコロナ打撃 新たに「子どもアトラクション」サービスで勝負【#コロナとどう暮らす】

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埼玉新聞

 埼玉県幸手市のビジネスホテル「ホテルグリーンコア」は今月から、子ども向けに新サービスを始めた。「プチアトラクション」と称し、宴会場や会議室を開放して電動ゴーカートや輪ゴム射的、お絵描きなどで遊べる場を設置。新型コロナウイルスの影響で稼働率が9割以上落ち込み、休館を余儀なくされるなど大打撃を受け、新たな一手で再起を期す。金子祐子社長(59)は「コロナがあったから、新サービスが生み出せたと言えるようになるくらいにしたい」と意気込む。 <新型コロナ>軽症患者などの療養を受け入れ、アパホテルを契約終了で返還 8月から一般客の利用再開

■新規開拓  「もっと揺らして!」。疑似ジェットコースターの乗り物を揺らす子どもが、スクリーンに映し出されたジェットコースターの映像を見ながら、年下の子どもたちに指示する。  「プチアトラクション」は、宿泊客だけでなく、1時間500円で一般客も利用できる。ホテルを地域に開放することで身近に感じてほしいとの狙いからだ。感染防止のため、利用者にはマスクを着用してもらい、人数制限も設けている。  一般利用した市内の小川万里子さん(45)は「コロナでイベントが次々と中止となり、子どもたちも遊び場を求めていた。近場に日帰りで遊べる施設ができたのはありがたい」と満足げ。手作り感満載のアトラクションを楽しんだ息子の凛太朗君(13)は「ホテルは大人が利用する施設だと感じていた。子ども向けのサービスがあると、遊びに来やすくなる」と話した。 ■V字回復  創業32年になるホテルグリーンコアは、10年ほど前にも稼働率が半減したことがある。そこでベッドをなくして素足で過ごせるフローリング使用の部屋へ全館リニューアルしたところ、「子どもがベッドから落ちる心配がなくなった」などの理由からファミリー層の利用が増加。稼働率もV字回復した。

 今回も未曽有の危機を脱するため、金子社長の号令の下、スタッフ全員で再生ビジョンを話し合った。「子どもたちとの触れ合い」に重点を置き、4月末から利用客の子ども向けに、手作りマスクを添えて手紙を送った。すると「コロナウイルスにまけずがんばってください。またとまりにいきます」などと感謝の気持ちがつづられた返信が相次ぎ、8月の予約も30組ほど入った。  「行動を起こせば次につながる」。自信を得たスタッフたちが次に手掛けたのが「プチアトラクション」だった。 ■普段使い  県などによると、3~6月に廃業した県内の旅館業者は9件。市内からも「国などの補助金や融資だけでは足りず、ダンピング(値下げ)による客の取合いが激化している。消耗戦なので今年乗り切れるかどうか」との悲痛な声が聞こえる。  ホテルグリーンコアも厳しい状態が続いているが、22日から始まった「Go To トラベル事業」を契機に、利用者増につなげたいと事業者登録を済ませている。

 金子卓司会長(61)は「かつて敷居が高かった外食産業にファミレスが生まれたように、ホテルも普段使いとして家族で気軽に利用できるような機運が醸成できれば」と期待を寄せた。

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