反撃!同点!最後はバット振らずに一挙7点!大谷翔平マジックSHOWがドジャースのマジック消滅危機も救う
◆米大リーグ ブレーブス2―9ドジャース(15日、米ジョージア州アトランタ=トゥルイストパーク) ドジャース・大谷翔平投手(30)が15日(日本時間16日)、敵地・ブレーブス戦に「1番・DH」でフル出場。負ければ地区優勝へのマジックが消滅する一戦で4打数2安打2打点で逆転勝ちに貢献した。3、4打席目に2打席連続の適時二塁打を放って追いつくと、同点の9回には申告敬遠で勝負を避けられたが、その後の打線がつながって連敗を「2」で止めた。 最後はバットを振らずしても勝利に貢献した。7回、大谷が同点適時二塁打を放つと、三塁ベンチに向かって「カモーン!」と叫び、両手を上げてナインを鼓舞。昨年3月のWBC準決勝・メキシコ戦の9回をほうふつさせるような気合を見せた。この回こそ同点止まりも、打線は9回に一挙7点を奪って逆転勝ち。負ければ地区優勝へのマジックが消滅だったが10に減らした。 2点を追う5回に打球速度114・4マイル(約184・1キロ)の強烈な右翼への適時二塁打。3戦、12打席ぶりの安打でチームに11イニングぶりの得点をもたらすと、7回にも右翼へ適時二塁打。03年松井秀喜に並ぶ日本人歴代3位のシーズン106打点目で追いついた。0―2から1人で試合を振り出しに戻した。 大谷の存在感とチームの強さが見えたのが同点の9回2死三塁だ。ブ軍ベンチは大谷を申告敬遠で、ベッツとの勝負を選択したが、防御率1・16、31セーブだった守護神のイグレシアスから中前適時打で勝ち越した。その後も3者連続本塁打などで一挙7得点。ベッツは「俺でも(大谷とは)対戦しない」と笑い飛ばし、ロバーツ監督もベッツの前の打者を敬遠する選手について「地球上に1、2人。1人はニューヨークにいて(ジャッジ)、もう1人はここのクラブハウスにいる」と得意げに笑った。 ベッツは3日の敵地・エンゼルス戦でも延長10回に大谷敬遠の後に意地の3ラン。今季ド軍で大谷が敬遠された次打者は8打数5安打9打点と好成績だ。エンゼルス時代の6年間、次打者は打率1割4分8厘だっただけに12年連続プレーオフ進出目前のド軍打線の強さを見せつけている。 グラスノー、カーショー、ストーンら先発陣に故障者が続き、2番手捕手のバーンズも左足親指を痛めて途中交代し、負傷者リスト(IL)入りの可能性が高くなるなど苦しい状況は続いている。「47本塁打、48盗塁」は3戦連続で足踏みとなったが、シーズン最終盤で大谷の存在感が、また大きくなっている。(安藤 宏太)
報知新聞社