体験者の9割が「また来たい」ふるさと納税“体験型返礼品”でファンを増やせ=静岡・御殿場市
静岡放送
静岡県御殿場市は、ふるさと納税の返礼品に茅葺屋根の建物を燻す作業を加えます。心に残る「体験型返礼品」で地元のファンを増やす狙いです。 【写真を見る】体験者の9割が「また来たい」ふるさと納税“体験型返礼品”でファンを増やせ=静岡・御殿場市 御殿場市にある秩父宮記念公園。秩父宮両殿下がおよそ10年間、お住まいになられていた別邸のある公園で、築300年の茅葺屋根の母屋は市の文化財に指定されています。 歴史ある建物を守るための昔ながらの作業がふるさと納税の返礼品に加わります。 <東部総局 竹川知佳記者> 「部屋の中、天井が見えなくなるほど、煙が充満しています。ただ、ヒノキの香りなので、とても落ち着くような感じがします」 茅葺屋根の建物の中で行われていたのは燻蒸作業です。 <地元のボランティア> 「短い期間で煙を出して燻蒸しないといけないので、生の葉っぱを入れて燃やす。これ、ヒノキの葉っぱです」 ヒノキの葉を燃やして、茅葺の屋根に煙を充満させ、建物を虫や腐食から守ります。普段は週に1回、地元のボランティアが行っているこの作業。通常、一般の人はこの部屋に立ち入ることはできませんが、2025年1月から1万円の寄付をした人が燻蒸を体験できるようになります。 <公園の職員> 「今、サトイモの時期ですので」 返礼品では、園内で穫れたショウガの炊き込みご飯や大根の煮物など、御殿場の魅力が詰まったランチプレートを楽しめます。 御殿場市が体験型の返礼品に力を入れるのには理由があります。ふるさと納税の体験型返礼品を利用した人にとったアンケートによると、体験をした地域について「また訪れたい」と答えた人が9割を占め、ファンの獲得につながっていることが分かります。 <御殿場市魅力発信課 佐藤正博課長> 「(ふるさと納税をきっかけに)御殿場にぜひ立ち寄っていただいて、この場所だけでなくて、周辺の観光施設も周遊していただく、その中で御殿場の魅力を再認識していただいて、あらためて御殿場の応援をしていただければ」 茅の二大産地のひとつと言われる御殿場市。全国の自治体が返礼品の工夫を凝らすなか、他ではできない心に残る体験で地元のファンを増やします。
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