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「表現の不自由展」が台湾で開幕。6組の作家が参加

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美術手帖

 「あいちトリエンナーレ2019」の一企画として行われた「表現の不自由展・その後」が、「表現の不自由展 A Long Trail for Liberation(解放への長い道程)」として台湾・台北当代芸術館(MOCA Taipei)で開幕した。  本展は、「表現の不自由展・その後」の主体となった「表現の不自由展実行委員会」がキュレーションを務めるもので、委員会は「駱麗真館長より、熱意あるオファーをいただき、台北市での展覧会が実現した」と説明。  同館側は、今年1月時点で美術手帖に対して開催理由を次のようにコメントしていた。「台湾には現在、アートや文化に対する検閲はない。しかし、アートや文学などはいまだに伝統的な考え方に制限されている。台湾の歴史を見ると、過去には様々な検閲が実際にあった。例えば日本統治時代の台湾では、特定の歌を歌うことができなかった。また台湾には白色テロの時代があり、戒厳令解除後でも一時的に様々な制限があった。今回の展覧会を通し、日本をはじめ、台湾やアジア、そして世界中の『不自由』を考察したい」。  歴史を展覧会のキーコンセプトに据えたというこの展覧会。委員会はその趣旨について、「日本が東アジアにもたらした戦争と植民地支配による罪と被害を、主に検閲を受けた美術作品と歴史資料(美術図版)を手がかりに観客の方にたどっていただく趣向となっています」と説明する。  会場では「福島の原発事故」「戦争責任と植民地支配問題」「天皇制」を切り口に、出品作を「Fukushima Trail(福島の道)」 「War and Colonial Trail(戦争と植民地の道)」 「Emperor System Trail(天皇制の道)」の3つにカテゴライズ。「表現の不自由展・その後」でも展示されたキム・ソギョンとキム・ウンソンによる《平和の少女像》や、安世鴻(アン・セホン)の《重重ー中国に残された朝鮮人日本軍「慰安婦」の女性たち》 、白川昌生の《群馬県朝鮮人強制連行追悼碑》などのほか、歴史資料が展示されている。  本展会期は6月7日まで。なお現在、台湾は新型コロナウイルスの影響で、海外からの入国を禁止している。

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