Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

【検証】プロ集団の中枢病院でなぜ? コロナ病棟の看護師感染 マスク拒否患者、異例の対応重なり

配信

千葉日報オンライン

 女性看護師2人が新型コロナウイルスに感染したと28日に発表した船橋市立医療センター。コロナ患者を受け入れる中枢病院として万全の感染管理対策を講じてきた“プロ集団”だが「院内で感染した可能性がある」という。同センターは、マスク着用依頼に応じなかった入院患者への聞き取り調査が感染可能性の一つと考えるが、通常と異なる対応が重なったことも判明している。医師・看護師らの安全を守りながら医療を継続するため、患者にマスク着用を求めるなど基本ルールの徹底が改めて重要となっている。 (船橋支局・伊澤敏和)

 同センターは会見で、コロナ患者を受け入れる専用病棟勤務の30代と20代の女性看護師2人が感染したと発表。ただ、誰から感染したかは不明としている。  会見で丸山尚嗣院長らは、院内で感染した可能性を指摘。30代看護師は、発症した21日の数日前に高齢男性の入院受け付けを担当していた。その際、男性はマスク着用の要請にも応じず、体調の聞き取りや入院受け付けの説明などは30分以上に及んだという。

通常は接触を回避

 同センターは28日までにコロナ患者を延べ61人受け入れてきた中枢病院。専用病床は32床あり、同日時点で14人が入院している。  これまでの感染防止策は(1)看護師が受け付け票への記入を入院患者に要請し、患者自らが記入(2)受け付け票の原本は写真撮影後に保管。写真を基に患者データをパソコンに入力(3)入力データを踏まえて医師が診察―とし、看護師は原則患者に触れることはなかった。 さらに、近付く際は「フェースシールド」「サージカルマスク」「防護服」「手袋」の4点セットを装着するのが基本。  ただ、今回の対応について同センターは「受け付け票の記入要請だけのところ患者が『感染していない』と混乱し、本人記入は困難と判断。聞き取って記入することにし、聞こえにくく患者に近寄った」と通常と異なる対応だったと説明。  さらに、看護師はマスク、防護服、手袋の3点は着用したが、後になってフェースシールドを忘れていたことを思い出した。マスクを着用しない患者に、目など顔の一部が露出した状態で30分以上対応し、感染リスクが高まったという。

検査対象全員が陰性

 看護師の感染で最も懸念されるのは「クラスター(感染者集団)」の発生だ。同センターは感染看護師と濃厚接触のあった看護師3人と、コロナ患者専用病棟で勤務していた医療従事者18人の計21人を対象にPCR検査を実施。30日に全員の陰性を確認した。  丸山院長は「防護策を徹底し、感染を起こさず医療を継続する」と強調。今後も医療従事者を守りながら、コロナ患者に対応していく覚悟を口にした。

【関連記事】