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東京都「同性カップルは、育休や介護休暇の対象になっていない」 職員が改善求める

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BuzzFeed Japan

同性のパートナーがいる職員に、異性のパートナーがいる職員と同じ福利厚生や休暇制度を認めないのは、性的指向に基づく差別だとして、東京都の職員2人が、8月19日、都人事委員会に対して、改善を求める措置要求を提出した。 職員らの代理人弁護士や都によると、性的マイノリティ当事者の職員が、性的指向に基づく差別の是正を求めて措置要求をしたのは、今回が初めてとみられる。【BuzzFeed Japan / 伊吹早織】 「措置要求」とは、公務員が勤務条件などで不当な扱いを受けた際に、適正な措置をとるよう人事委員会などに求めることができる制度。 今回要求書を提出したのは、都立の学校で働くゲイの男性教員Sさん(50代)と、出生時の性別は女性だが、自身のジェンダーを男性にも女性にも定義しない「FTX」の職員Tさん(40代)だ。 Sさんは9歳年上の男性パートナーと27年間生活を共にし、世田谷区でパートナーシップ宣誓を行っている。Tさんも、法律上は同性のパートナーと一緒に家族として暮らしている。 2人は、男女のカップルであれば、法律婚でも事実婚でも利用できる休暇制度や福利厚生を、同性パートナーがいる職員に認めていないのは差別に当たると主張。 具体的には、配偶者(事実婚を含む)が出産する際に取得できる「育児参加休暇」や、配偶者などの介護に当てられる「介護休暇」、結婚する際や親族が亡くなった際の「慶弔休暇」などが、同性パートナーを持つ職員には認められていない。 また、互助組合が支給する「結婚祝金」や、家族向け職員住宅への同性パートナーの入居なども認められておらず、2人は規定や規則を改正するよう求めている。

「結局、自分は他の職員とは平等じゃない」

要求書提出後に都庁で会見を開いたTさんは、こうした現状について、「東京都の職場の中では、依然として、私たちセクシュアルマイノリティに対する差別的な取り扱いが続いています」と訴えた。 「仕事はやりがいがあるし、充実してはいます。でも、事実婚をしている男女のカップルであれば、当然のように受けられる様々な休暇制度や福利厚生が、私とパートナーには一切認められていません」 「そうした現実を目の当たりにするたびに、『どんなに一生懸命に働いても、自分は結局ほかの職員と平等ではなく、差別され続けるのだ』と感じます。非常に虚しい、つらい気持ちをさせられ続けています」 教員のSさんは、職場や家族にカミングアウトしていない。そんな中、なぜ今回措置要求を通じて声を上げることを決めたのか。 その背景には、日々学校で接する子どもたちや次世代への願いがある。 「ずっと自分は自分のことを隠して生きてきて、これからもこのまま行くのかなと思ってはいます。でも、学校の生徒たちには自分のことを大切にして生きて欲しいと思っています」 「誰かがこういうことをやらなければいけないのであれば、自分はこういった形で措置要求をして、若い人たちが(制度を)使いやすく、生きやすくなればいいなと思っています」 「同時に、これから都で働きたいと思っている性的少数者の若者が、希望を持って就職できるような東京都であって欲しいという想いがあります」 「日本の首都である東京都で、平等な処遇を職員に対して行うことがそのほかの自治体に与える影響は計り知れないほど大きいものです」 「これから就職しようとする日本全国の性的少数者の若者に対して、大きな勇気と希望を与えるものに違いないと確信しています」