奇抜な見た目でインパクト大! 実用車なのに遊び心満載の車3選
●ホンダ初代「シティ」
ホンダは1972年に次世代FFコンパクトカーの初代「シビック」を発売。現在の軽自動車と同等のボディサイズながら優れたパッケージングで広い室内を実現し、経済性や走行性能に優れクルマとして日米で大ヒットを記録しました。 そして1979年に2代目シビックへバトンタッチすると、外観は初代のイメージから大きく変わらなかったもののボディサイズをひとまわり拡大し、よりグローバルでの競争力を高めました。 そこで、ホンダは初代シビックに代わる小型リッターカークラスのモデルとして、1981年に3ドアハッチバックの初代「シティ」を発売。 当時、コンパクトカーというと比較的全高を低くして、見た目にも安定感のあるフォルムというのが一般的でしたが、シティは常識はずれの高い全高を採用し、短いフロントノーズや台形のフォルムと相まって、異彩を放つ存在でした、 しかし、この高い全高は奇をてらったわけでなく開発当初から決定しており、限られたボディサイズのなかでいかに広い室内空間を得るかが重要視された結果、誕生したといいます。 発売当初はシティのデザインは賛否両論ありましたが、このコンセプトはユーザーから絶大な支持を受け、たちまちヒット作になりました。 また、シティと同時発売された原付バイク「モトコンポ」をトランクに積載できるなど、ホンダらしさあふれる斬新なアイデアも盛り込まれ、後に「シティ ターボ」、「シティ カブリオレ」、「シティ ターボII」、より全高が高い「シティ ハイルーフ」、低燃費を追求した「E-III」などラインナップを拡充。 さらには商用ライトバンの「シティ プロ」も発売当初から設定するなど、実用車としてあらゆるニーズに対応していました。 その後、1986年に2代目シティが登場すると、今度は初代と真逆ともいえる極端に低い全高のフォルムに変貌し、またも大いに話題となりましたが、初代ほどヒットすることなく1995年に販売を終了。後継車の「ロゴ」へとバトンタッチしました。