日本ハム伊藤「手汗が止まらない」 宮西&金子&上沢&吉田と同グループに
名護のキャンプイン初日
ドキドキ、ワクワクのキャンプが始まった。日本ハムのドラフト1位ルーキー・伊藤大海投手(23)が1日、沖縄・名護での春季キャンプに参加。首脳陣の計らいで、初日に振り分けられたグループには上沢直之投手(26)や宮西尚生投手(35)ら、実績のある投手がズラリ。チームの中心選手となるべく、道産子右腕の英才教育がスタートした。
「疲れました」。緊張のキャンプ初日を終え、伊藤は率直な思いを吐露した。前夜は午後9時に布団に入ったものの、2時間寝付けなかった。「ドキドキ、ワクワクしちゃって」。この日も予定より1時間早い、午前6時に自然と目が覚めた。「本当にここから始まるんだなという気持ちで朝も起きたので、この日の気持ちを忘れちゃいけないと思いました」。プロ野球選手としてスタートした記念すべき一日を、深く心に刻み込んだ。 地に足が付かなかった。ランニングメニューなどを一緒にこなすグループには、上沢、吉田、金子、宮西と豪華なメンバーがズラリ。中でも、憧れていた宮西には「圧倒されました」と湧き出るオーラをビンビン感じた。キャッチボールでは、「手汗が止まらない」と滑り止めのロージンが手放せなかった。 グループの振り分けには、首脳陣の熱いメッセージが込められている。栗山監督は「いろいろな意図がある。先発だったり中継ぎだったり、年代だったり競争だったり」と狙いを説明する。昨季のチーム最多勝右腕に、若手の有望株。さらには沢村賞右腕に、球界屈指のリリーバー。用意されていた最高の教材に囲まれる環境は、ドラ1右腕に対する期待値の大きさが表れていた。 ポテンシャルの高さを早速見せる場面もあった。投内連係では、軽快なフィールディングを披露。ノックを担当した武田投手コーチは「野球センスはありました。グラブさばきとか、投げるしぐさとか。不器用ではないというのは、ちょっとの時間でも感じました」と評価した。 この日は終始上着を着たままメニューをこなしたため、背番号17のユニホーム姿をお披露目する機会はなかった。それでも、チームウエアを着用するだけで身が引き締まった。 「ユニホームに限らず、ファイターズの一員としてウエアを着たり帽子を被ったことで、一日一日の行動は自覚と責任を持って行っていきたいと、より一層思いました」 きょう2日には、キャンプ初のブルペンに入る予定だ。「しっかり1軍にいる意味を考えて、自分が今どうあるべきかを考えたときに、圧倒されている場合ではない」。次は伊藤が周囲をうならせる”圧投”を披露する。(中田和樹)