BIGBANG復活、躍動するaespa、SEVENTEENの涙……名シーンで溢れる『2024 MAMA AWARDS』最終日レポート
BIGBANGがサプライズ復活、SEVENTEENが涙で伝えるCARATへの感謝
音楽的な挑戦でK-POPシーンに大きく貢献したアーティストに与えられる、今年新設の「Music Visionary of the Year」はBIGBANGのG-DRAGONの手に。トロフィーを受け取り、「久しぶりやなあ」と日本語でつぶやいた彼は、「こんなに大きな賞をいただいて、個人としてもグループとしても意義深い」「こうして帰ってこられるように、黄色いライトを照らしてくださっているファンの皆さんにも感謝します。来年もまた(賞を)獲りに来ます」と語り、今後の活動への溢れんばかりの意欲を見せた。 G-DRAGONのステージは、ベテランアーティストならではの見ごたえ満載の一幕に。彼は「Untitled, 2014」でパフォーマンスの始まりを告げると、ピンク色の衣装に身を包んで登場。「POWER」でストリート感溢れるラップとダンスを展開し、11月22日にリリースされたばかりの新曲「HOME SWEET HOME」が流れ始めると、SOLとD-LITEが姿を現して、観客からは大きな歓声が沸き起こっていく。BIGBANGの3人が肩を並べたステージで、観客だけでなく、SEVENTEENやaespaらアーティスト陣も大盛り上がり。続けて3人でBIGBANGの人気曲「BANG BANG BANG」と「FANTASTIC BABY」も披露し、『MAMA』ならではの特別なステージに、会場は熱気に包まれた。 昨年も大賞を受賞したSEVENTEENは、「MAESTRO」と「Ash」でパワフルかつクールな表現を繰り広げると、R&Bをベースとした都会的でダンサブルなサウンドが印象的な「LOVE, MONEY, FAME」で最後まで目が離せないステージを披露した。 そんな彼らは今年、「Best Male Group」「Visa Super Stage」に輝き、さらに『SEVENTEENTH HEAVEN』で4つある大賞のうち、「Album of the Year」と「Artist of the Year」のトロフィーを手にした。「Album of the Year」の受賞が発表された際は、メンバーが円陣を組んでお互いを称え合う姿も。「Artist of the Year」の受賞挨拶では、HOSHIが「2つの大賞は、これからも自分たちらしく前に進めという意味だと思います。今後も頑張ります」とコメント。DINOは「デビュー時から歴史に残るアーティストになることが夢でした」「この賞をいただけて本当に感慨深いです」「これからも初心を忘れずにCARAT(ファンの呼称)と一緒に進みます」と笑顔を見せた。DKが「CARATの愛がなければ受賞は叶いませんでした」「今日は本当に1日幸せな日になりました」と言葉を紡ぐと、その傍らでリーダーのS.COUPSが涙を見せる。彼は「(賞を)13人でもらえたら本当に良かったのに」「この気持ちを、(JEONGHANとJUNに)会って伝えようと思います」と、今回の結果は13人だからこそ成し遂げられたものであることをあらためて噛みしめているようだった。 SEUNGKWANの前振りから、WOOZIもマイクを手に取ると、泣きそうな表情を見せる。彼は「(大賞を手にする想像すら難しかった過去があるが)今年は大賞を2つももらうことができました」「実は昨日、僕の誕生日でした。こんなに素晴らしい賞を誕生日プレゼントとしてもらえて、嬉しくないはずがありません」「これまでたったの一度も音楽の研究をおろそかにしたことはありません。本当に最後まで、皆さんの愛に応えるつもりで生きていきたいです。絶対に変わることなく、13人で力強く進んでいきます」と受賞の喜びを表現した。 今年の『MAMA』は、aespaや(G)I-DLE、SEVENTEENなど、デビューから独自の世界観を追求してきたグループの活躍が目立っていたように思う。来年のK-POPシーンでは、果たしてどのようなトレンドが生まれるのだろうか。引き続き注目していきたい。
市岡光子