鳥取県境港市 エチゼンクラゲ大量発生 漁師は不安の声
漁業に深刻な被害をもたらすエチゼンクラゲ。 8月から鳥取県沖に大量に押し寄せ 漁業関係者らは不安を抱えています。 エチゼンクラゲは 世界最大級のクラゲで 大きい個体では 傘の大きさが2メートル 重さが200キロに達します。 エチゼンクラゲは中国の近海で生まれ 海流に乗って夏から秋にかけて 日本海へたどり着きます。 鳥取県水産試験場によりますと 今年は全国的に 2009年以来のクラゲの大量発生になっているといいます。 大量発生の原因は中国沿岸のプランクトンの増加や 温暖化による海水温の上昇などがあげられていますが まだはっきりした原因はわかっていません。 エチゼンクラゲは網を破損させて 漁具が壊れる被害や 網の中で魚に付着し鮮度を落とし漁獲量が減るなど 漁業に深刻な被害をもたらします。 クラゲの被害は定置網、底引き網を始め、 まき網など広範囲に及んでいます。 鳥取県境港市中野港の底引き網の漁師たちも 深刻な被害を受けています。 中野港にはおよそ10隻の底引き網漁船がありますが 8月からはクラゲの影響で漁にならないため 1週間以上も漁に出ない船もあるといいます。 漁に出ないと生活が出来なくなるため 漁師たちはクラゲが入らないように網を改造するなど 対策を進めています。 今後は漁師仲間と協力して クラゲ駆除用の網を使い 駆除に向かう予定だということです。 鳥取県水産試験場によりますと エチゼンクラゲは年末ごろまで 日本海を漂い続けるといいます。 クラゲが大量発生した2009年は 松葉ガニが水揚げ前に 窒息死したりする被害もありました。 これから始まるカニシーズンに向け 不安が残ります。