ピーチ、シンガポール発の初便搭乗率98% A321LRで片道1万円台
ピーチ・アビエーション(APJ/MM)が12月4日に開設した関西-シンガポール線の現地発初便となるMM774便(エアバスA321LR、登録記号JA902P)が5日、関西空港へ到着して初日の往復を終えた。2022年12月に進出した中距離国際線の2路線目で、片道1万円台の低価格運賃と、足もとが広いA321LRで海外LCCと差別化する。 【写真】ピーチの関西-シンガポール線初便の機内 関西-シンガポール線は、週7往復(1日1往復)のデイリー運航。冬ダイヤの運航スケジュールは、シンガポール行きMM773便が関空を午後6時50分に出発し、翌日午前1時に着く。関西行きMM774便は午前2時15分にシンガポールを出発して、午前9時35分に到着する。 機材はA321LRで、座席数は1クラス218席。シートピッチは最大32インチ(81cm)で、全席にType-Aの充電用USB端子を備える。また、シンガポール就航に合わせ、ホットミール(温かい機内食)の販売を再開し、シンガポール名物のチキンライスや、大阪名物たこ焼きなどをそろえる。カード決済は従来事前登録が必要だったが、その場で決済できるように改善した。 4日の関西発初便MM773便は、乗客198人(幼児1人含む)と乗員8人(パイロット2人、客室乗務員6人)を乗せ、関空の87番スポットを午後6時56分に出発。A滑走路(RWY06R)から午後7時15分に離陸し、シンガポールのチャンギ国際空港には現地時間5日午前0時50分に着陸して、午後1時7分にF50スポットへ到着した。 5日のシンガポール発初便MM774便は、ほぼ満席の乗客214人(幼児1人含む)と乗員7人(パイロット2人、客室乗務員5人)を乗せて、午後2時40分にチャンギのF50番スポットから出発。関空のB滑走路(RWY24R)へ午前9時50分に着陸し、同55分に86番スポットへ到着した。 座席を使わない幼児を除いた乗客数を座席数で割った搭乗率は、関西発初便のMM773便が90.4%、シンガポール発初便のMM774便は97.7%だった。 運賃は片道1万3690円(164.20シンガポールドル)から。燃油サーチャージは不要だが発券手数料や空港使用料などが別途必要となり、受託手荷物や座席指定はオプションとなる。 ピーチ初の中距離国際線は、2022年12月27日に開設した関西-バンコク(スワンナプーム)線。シンガポール線はこれに次ぐ路線で、いずれも全便をA321LRで運航する。
Tadayuki YOSHIKAWA