1000種以上のモノマネを操るコロッケ、ヒントは普段の生活に
『天童よしみ・コロッケスペシャルコンサート』の取材会が、3月10日に大阪市内でおこなわれ、コロッケが自らのものまねのスタイルについて改めて語った。 【写真】取材会でも惜しみなく変顔を披露するコロッケ 今回のコンサートでは、第1部でものまねショーをおこなうコロッケ。五木ひろしから德永英明まで、幅広い歌手たちのものまねを披露するが、「僕は基本的に、ちゃんと歌ってない(笑)。みなさんの大事な曲を、ことごとくグチャグチャにしています」と言い切った。 「僕のお客さまは『どれだけ変なことをやるか』に集中しているので、意外と声をそっくりにやっても、あんまり聞いていないんです。基本的に(そっくり度は)30%で、あとの70%は別の生き物だと思っていただけたら(笑)」と、その特殊性を語った。 現在のものまねレパートリーは、1人の歌手を複数パターンで演じ分けるケースも含めると、なんと1000種類以上。ネタ基準は「ある日突然『あ!』と思ったとき」だそう。「歌を聞いてて突然気になったら、普段よりジーッと観察します。そうすると、勝手にいろいろ頭のなかにふくらんで『こういう感じかな?』というのが見えてくるんです」と言う。 たとえば、コロッケが牛の姿に扮して歌手・瀬川瑛子の『命くれない』を歌うネタについては、「楽屋の前を通りがかったとき、たまたま瀬川さんが『も~』って仰ってるのを耳にしまして。そこから牛のものまねが生まれました(笑)」と創作秘話を明かした。 現在はものまねと並行して、アーティストの育成活動もおこなっているコロッケだが、意外にもこの芸風を継ぐ者がいないそう。「YouTubeでもふざけたものまねより、そっくりな方が再生回数が多いんですよ。とはいっても、この芸風を変えようとは思いません。人とは違う形で、喜んでいただければ」と、自身の芸への誇りを見せた。 『天童よしみ・コロッケスペシャルコンサート』は、4月8日~14日に「新歌舞伎座」(大阪市天王寺区)で上演。チケットは1階席1万1000円ほかで、現在発売中。 取材・文/吉永美和子