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コロナ感染の危険大?米西海岸の山火事でリスク増す呼吸器疾患

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日刊ゲンダイDIGITAL

【ニューヨークからお届けします】  米西海岸3州にまたがって広い範囲で燃えている山火事が近隣都市に深刻な大気汚染をもたらし、新型コロナウイルス感染のリスクも高める懸念が生まれています。  西海岸の山火事は、ハリケーンなどの自然災害と同様、この季節にはつきものですが、今年は空前の規模で燃え広がり、被害が深刻化しています。カリフォルニア、オレゴン、ワシントンの3州で今年になって燃えた面積は、9月中旬現在で500万エーカー。ニュージャージー州に匹敵するほどの広さが燃えたことになり、消失した建物は2000以上、30人近い人が亡くなっています。同時に深刻化しているのは大気汚染です。中でも、先週半ばに「世界最悪の大気汚染都市」に認定されたオレゴン州ポートランド市は、煙のため昼でも曇り、市民には屋内にとどまるようにとの勧告が出されました。  こうした粉塵は、汚染物質として悪名高い超微粒子PM2・5を含み、肺まで深く入り込んでぜんそく発作などの呼吸器疾患、心臓発作の原因にもなるとされています。同市では緊急救命室で治療を受けた患者のうち10人に1人は、こうした呼吸器疾患だったとも報じられています。  また、PM2・5を吸い込むとインフルエンザにかかるリスクが高まることも分かっています。さらに大気汚染とコロナ感染の因果関係も調査で明らかになりつつあり、今後、山火事が収まっても、冬に向けてこうした煙を吸った市民がコロナのリスクにさらされる懸念が生まれています。  この煙は先週、米大陸の上空を横断して東海岸のニューヨークへ到達。晴れているのにかすみがかかったような天候が続きました。しかし、この煙は地上から5~6キロ離れた上空にあるため、ニューヨーカーの健康に大きな影響はないとのことです。  ところで、こうした山火事が激増する原因が地球温暖化にあるというのは、科学者らにより定説になっていますが、温暖化を認めないトランプ大統領と共和党は今回も否定しています。環境問題が大統領選の争点として改めてクローズアップされていることも見逃せません。 (シェリー めぐみ/ジャーナリスト、テレビ・ラジオディレクター)

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