【だれが運転?】映画ワイスピ新作予告編 R34復活と「Fugu Z」が気になる
ワイスピ新作予告編に気になる2台
text:Kumiko Kato(加藤久美子) editor:Taro Ueno(上野太朗) 【写真】予告編の気になる2台【「Fugu Z」とR34どんなクルマ?】 (69枚) 2020年2月のはじめに「ワイルド・スピード・ジェットブレイク」(原題:F9 The Fast Saga)の予告編第1弾が公開されて、シリーズ3作目となる「TOKYO DRIFT」で亡くなったはずのハン(サン・カン)の復活が明らかになった。 しかも、予告編にはオレンジと黒のGRスープラも登場し、公式ポスターではハンとGRスープラの写真が採用されている。 GRスープラ登場は多くのワイスピファンが予想していたがハン復活を予想していた人は少なかっただろう。ツイッターでは「ハン復活」がトレンド入りしていたほどだ。 2020年5月の公開は延期となり、全米公開は2021年5月28日と発表されたが、日本公開日についてはこの原稿を書いている2月中旬現在、まだ明らかになっていない。 そして、2月8日には最新の予告編(スーパーボウル用)が公開された。これがまた、世界中のワイスピファンや日本車ファンの間で大変な盛り上がりをみせている。 同じタイミングでジャスティン・リン監督のメイキング映像も公開されており、トヨタ86のアクションシーンに驚いた人も多いだろう。 しかし、JDMファンにとっては86よりもGRスープラよりも、予告編の冒頭部分に登場する2台のクルマが圧倒的に気になるはずだ。 冒頭に一瞬、青いスカイラインGT-R(BNR34)と、その右横に前半分だけだがオレンジ色のノーズの長いクルマが映っている。 ん? このシルエットは……。 そう! L24型エンジンを搭載した「ダットサン240Z」である。
「Fugu Z」とはどんなクルマ?
1969年に発売された初代フェアレディZはアメリカで「ダットサン240Z」として販売された。 アメリカで最初に成功をおさめた日本製スポーツカーであり、いまも熱狂的なファンが多く存在している。 元祖JDMといえる伝説のクルマなのだが、初代Zは過去ワイスピシリーズに登場したことはなかった。 さらにファンを驚かせているのは、そのZがただの240Zではないことだ。実は「Fugu Z」という名前がついている。そしてオーナーは、ハン役を演じる、サン・カンなのである。 「Fugu」とはいまが旬のふぐ料理の「Fugu」である。日本人は、「フグ」と聞けば「高級料理」をイメージする人が多いだろうが、アメリカ人にとっての「Fugu」は「猛毒を持った超危険な魚」だ。 Fugu Zの名付けはダッジ「バイパー」(毒蛇)やシェルビー「コブラ」(毒蛇)などを車名にするのと同じ感覚なのだろう。 Fugu Zは、サン・カンがGReddy(トラストの海外展開ブランド名)と一緒に作ったクルマ。 1973年式240ZをベースにエンジンはGT-RでおなじみのRB26DETTを自然吸気に変換して換装。日本が世界に誇る鬼才、KEI MIURAがデザインしたロケットバニー製キットを装着している。 非常に幅の広いフェンダーとフロント/リアスポイラーが特徴だ。機械的なチューニングで最大219ps、E85 インディ・カー燃料によって約299psを発生する。 凄まじいパワーに耐えるためのロールケージが溶接され、軽量化のためダッシュボードとコンソールはカスタムメイドされている。