「“駐車”が要らない駐車場」本格展開へ! ロボが自動で車を運ぶ=激詰め可能!? 技術に“特許”
「バレーパーキング」本格展開なるか
三菱重工業は2024年9月10日、グループの三菱重工機械システムが、自動車を自律的に運搬する車両搬送ロボットについて、市場拡大の強みとなる基幹特許2件の国内登録を完了したと発表しました。 【どうやって運ぶの…?】にゅ~んと伸びる車両搬送ロボット(写真) 同社は今回の特許について、「自動車メーカー工場・モータープール・港湾ふ頭などにおける完成車自動搬送や、ショッピングモール・テーマパーク・空港などにおける自動バレーパーキングなどの用途」で、市場競争力や事業的優位性がさらに高まったとしています。 自動バレーパーキングとはいわば、「クルマを自動で運んでくれる駐車場」です。利用者は広いスペースで乗り降りをし、あとは車両搬送ロボットがクルマを駐車スペースに運びます。世界では高級ホテルや空港の駐車場などで徐々に導入が広がっています。 車両置き場での乗り降りを考慮しないので、車両をかなり詰めて駐車することも可能で、空間の有効活用につながるほか、「これまで敬遠されがちであった遠くの駐車スペースを“近く”に変える」とのこと。 同社はフランスのスタンレーロボティクス社のロボットを活用し、これまでも国内アウトレット駐車場や、完成車の積み出し拠点である三河港の蒲郡ふ頭などで、実証実験を行ってきました。スマートフォンアプリによる入庫・車両搬送・駐車・出庫までの全過程における無人化にも成功しています。 そのロボットは、「多様な車長・ホイールベースに合わせて伸縮することができるプラットフォーム、およびプラットフォームに格納されているアームが展開し、4輪のタイヤをやさしく支持することにより、車体に触れることなく自動車を持ち上げ搬送することができる」とのこと。この技術のほか、監督者によるロボットの管理方法などで特許を取得しています。
乗りものニュース編集部