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ソフトバンクはなぜ、わずか4年で「Arm」を手放したのか--買収するNVIDIAの思惑は?

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CNET Japan

 ソフトバンクグループは9月14日、英国の半導体設計大手である子会社のArm(アーム)を、米国の半導体メーカー大手であるNVIDIAに売却すると発表した。2016年の買収時は、自らCPUの設計に関わることができると大きな喜びを示していたソフトバンクグループ代表取締役会長 兼 社長の孫正義氏だが、なぜ4年余りでの売却に至ったのだろうか。 Armの再上場ではなく「早期の売却」を選択  スマートフォンを中心に、多くのデバイスが搭載するSoC(System on Chip)の心臓部分であるCPUなどの半導体設計を手がけている、英国のArm。ソフトバンクグループは2016年にそのArmを日本円にして約3.3兆円で買収し、子会社化したことで大きな話題となった。  しかし、それから4年後の2020年9月14日、同社はそのArmの全株式を売却すると発表。売却先は米国の半導体大手であるNVIDIAであり、売却額は最大400億米ドル、日本円にして4.2兆円にのぼる。ただし、実際に取引が完了するまでには、各国の規制当局の審査などが必要なことから18カ月程度かかるという。  もっとも、この売却に関する話は少し前から浮上していた。孫氏も8月12日に開催したソフトバンクグループの決算会見において、売却相手こそ明らかにしていなかったものの、Armの買収に興味を持つ相手が現れたことから、Armを2023年に再上場させるか、売却するか検討していると明らかにしていた。  その結果、ソフトバンクグループはNVIDIAへの売却を選択したようだ。同社のリリース内容を見ると、検討の結果NVIDIAへの売却が「Armの潜在的な可能性をより実現でき、当社の株主価値の向上に資すると判断しました」と記されている。  とはいうものの、孫氏はソフトバンクグループがArmを買収した際、自らコンピューターのチップセット設計に関われることへの喜びを露わにするなど、強い思い入れを見せていた。それだけに今回の結果を見る限り、ソフトバンクグループにとってはそのArmでさえ投資先の1つに過ぎなかったという印象も受けてしまうというのが残念なところでもある。

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